日本は「二重国籍を認めていない」こと、ご存知でしたか?

様々な人種の子たち

2018年7月5日午前11時から東京地方裁判所で行われた、国籍法11条1項違憲訴訟の初公判を傍聴しました。「二重国籍を認めない」という日本の国籍法が違憲だ、つまり「二重国籍を認めよ」という主旨の裁判です。

こんにちは。海外書き人クラブ会員で香港在住ライターのりんみゆきです。

原告の方は2人ともスイス在住。1人は仕事のためにスイス国籍を取得したため日本国籍から除籍された年配の男性で、もう2人は日本国籍の両親がスイスに移住しスイス国籍を取得したため、親の判断で子どもの国籍もスイスにした若い女性です。

お二人ともスイス国籍を取得したため、重国籍を認めない国籍法11条で日本の国籍を失ってしまいました

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今回は原告の陳述でしたが、次回は10月9日(火)11時30分 703号法廷で国がすでに出している答弁書に対し、原告が反論する形になるようです。傍聴は誰でもできますが、人数が多い場合は抽選となります。

裁判後の記者会見の様子はこちら

「裁判所」のプレート

私が国籍法について知ったのはつい最近のことです。長男の日本国パスポートの切り替えに香港の領事館に行った時、法務省のあるパンフレットが目に入りました。

「国籍選択は重国籍者の大切な義務です」と。

中を読んでみると

「国籍の選択とは(中略)外国の国籍と日本の国籍を有する人(重国籍者)は、22歳に達するまでにどちらかの国籍を選択する必要があります。選択しない場合は、日本の国籍を失うことがありますので注意してくだい」(パンフレットより引用)

現在14歳と12歳の子どもは出生により私からの日本国籍と父親からのニュージーランド国籍を持つ重国籍者です。国籍=アイデンティティだと考える私は、両方持ち続けるようにする方法はないのだろうかといろいろと調べてみました。

 

検索で行きついたのが「国際結婚を考える会」というウェブサイト。この会では国籍法の請願運動を行っています。

法務省宛ての請願書に賛同し、さっそくこの会に入会することにしました。

以下請願書の一部をウェブサイトから引用

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請願項目: 子どもたちが重国籍を維持することを認めてください

 

1985年に施行された国籍法改正で、それまでは認められなかった外国人父と日本人母の間に生まれた子どもたちも日本国籍取得ができるようになりました。しかしこのときに導入された「国籍選択制度」で父と母の二つの国籍を持つ子どもたちや、父母が日本人でも出生地の国籍と日本国籍を同時に持つ子どもたちは、22歳になるまでの国籍選択を義務づけられました。この子どもたちが日本国籍を保持するためには、外国籍を離脱するか、または外国籍を放棄する旨の「国籍選択届」を提出しなければなりません。定められた期間内にこれを提出しなければ日本国籍を失うとされています(国籍法14条、15条)。

父と母の異なった国籍や文化を受け継ぐ子どもたちは、両方を大切にしながら自らの人格を形成、成長します。多文化と多言語を身につけた者の存在は、日本社会に多様性と豊かさを与えます。ところが選択制度は、子どもに父母の一方を選ばせるに等しい、多大な負担や苦痛を与えているのです。日本の国際化に貢献できる有為の人材が選択制度のために日本国籍を失なうのは、少子高齢化社会の現状を考えても、日本にとって大きな損失であると言えます。

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実際にこの会のリーダーをされている女性にもお会いして、たくさんの情報を共有していただきました。この会は国籍法についての勉強会やシンポジウムも主催いるそうなので、今度参加してみようと思います。

国籍法11条改正を求める有志の会change.orgのオンライン署名でもわかりやすく説明されています。

国籍法について周囲のミックスの子を持つ友人に話をすると、興味はあるけど知らなかったと言う人がほとんどです。情報として興味のある方に読んでいただければと思い、投稿させていただきました。

【文 りんみゆき】

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コメント

  1. momo より:

    私は法に従い 日本国籍を離脱しました。他国の国籍があっても、日本のパスポートは
    日本に戸籍があれば 何歳であろうと発行してくれるようです。
    何人の人が法に従っているでしょうか?
    パスポートを発行するということは 外務省も黙認しているのではないでしょうか?

    【日本は「国籍単一の原則」から重国籍を原則的に認めていませんが、黙認でしか運用できません。これは、国籍法に重国籍への罰則規定が無く、国籍剥奪の強制執行制度も持っていないことも、後押しします。もしも重国籍を日本政府が知ったとしても、日本政府は「国籍喪失届を出すように」という説得以上のことはできず、国籍剥奪をする術はありません。出生による重国籍で、他国公務員に就任した際にのみ、法務大臣が国籍の喪失の宣言をできるのが唯一の国籍剥奪手段ですが、発令されたことはありません。
    国籍喪失者が、国籍喪失により失効したはずの手元のパスポートを使うのは、旅券法により5年以下の懲役か300万円以下の罰金か両方の罰則があります。しかし、旅券法でも罰則のみで国籍を剥奪できず、戸籍が残っていれば日本政府は国籍喪失から判定する必要がありますが、この判定制度は存在しません。
    これまで外国籍取得者がパスポートを使ったことで、旅券法違反で起訴されたことは確認されていません。つまり、「外国籍取得時点で日本国籍を喪失」という解釈への司法判断はおりていませんし、起訴しない当局もこの判断に触れることを避けているようです。
    こうなってくると、実際に運用できない重国籍を防止しようとする大使館の姿勢が、特異で目立ってきます。】

    日本国籍を離脱してから この事を知りました。
    正直者は馬鹿をみるですね。

    1. Yukio Yanagisawa より:

      momo様、コメントをありがとうございます。
      「国籍単一の原則」は国としては「コントロール」しやすい部分があるのでしょうが、人材の流出にもつながりますよね。いつまでも「鎖国」は続けていられないような気がします。

  2. あもく より:

     決定的に重要なのは「帰化による国籍剥奪」と「出生による二重国籍」は全く違うものだ、と言うことです。「出生による二重国籍者」が22歳になった際に、選択する必要はありません。日本政府は「国籍離脱」の届けがない場合は日本国籍を選択したものと勝手にみなし、もう一つの国籍は「離脱する努力をしている」と解釈します。momoさんが書いているように、これまで外務大臣による「催告」はゼロです。そうでないと「法律違反者」が何万人と出てしまうので。
     今回の裁判は「帰化による国籍剥奪」に関するものだと思うので、違うケースですが、「22歳で選択」する必要はない、と言うことをことあるごとに説明しています。
     蓮舫さんの件に絡めて、しばらく前にブログに書きました。ご参考になれば幸いです。
    https://ameblo.jp/amok98/entry-12292126007.html

    1. Yukio Yanagisawa より:

      コメントありがとうございます。
      なるほど
      > そうでないと「法律違反者」が何万人と出てしまうので。
      というのはその通りですね。

  3. あやこ より:

    長い話になってしまうのですが。
    私たち家族はオーストラリアの永住権で暮らしていましたが、長女が16歳の時に家族全員がオーストラリア国籍を取得しました。その後、20歳になって日本のパスポートを更新しようとしたら、重国籍が認められないという理由で却下されました。22歳までは重国籍でも良いというのは、出生によって外国籍を得た場合に限ると言われ、子供の日本国籍を放棄する心づもりがまだ出来ていなかった私たちにはショックでした。

    私も既にオーストラリア国籍ですが、領事館には届けていません。娘の日本国籍放棄届けを出す際に、私も届けてもよいのですが、戸籍筆頭の私が抜けるとなると、17歳の息子(重国籍)がどうなるのかわかりません。息子の日本国籍ははく奪されないと思いますが、彼一人の戸籍になるのでしょうね。

    17歳や20歳なんてまだこれから将来がどうなるか分からない状態で、日本国籍を放棄しなければならないのは厳しいです。せめて30歳くらいまでの余裕がほしい。あるいはやはり重国籍を認めてほしいと思います。

    1. Yukio Yanagisawa より:

      あやこ様。
      貴重な事例とご意見、ありがとうございます。
      二重国籍を認めないというのは「日本を母国(の一つ)だと思う人」を間引いていく愚策でしかないと私も思います。
      (海外書き人クラブお世話係・柳沢有紀夫)

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