【海外ライターに訊く】②イギリス・ボッティング大田朋子さんの5つのセールスポイント

顔写真

世界各国在住で活躍中の日本人ライターへのインタビュー【海外ライターに訊く】。第2回は1998年から 東ドイツやインド、メキシコ、アルゼンチン、スペインを経て、2016年からイギリスに住まれているボッティング大田朋子さんの登場です。

ライターになったきっかけを教えてください。もともと日本ではライターをしていたのですか?

いえ、ライターとして仕事を始めたときにはアルゼンチンに住んでいたのですが、それまではマンガの著作権を扱うビジネスをしていていたので、書く仕事とはまったく畑違いの場所にいました。

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アルゼンチンは今でも大好きな国なんですけど、ビジネスに関していうと平気な顔をして契約違反なんかも日常茶飯事で、信頼とか責任感とは無縁で……。色々あった結果会社を閉めました。当時はアルゼンチン人と働くことに疲れ切っていたので「これから何をするにしてもアルゼンチン人とは絶対に仕事をしないぞ」って思っていて(苦笑)……。

でも英国人の今のパートナーとすでに一緒に生活を始めていて彼はその時はまだ仕事でアルゼンチンにいないといけなかったので、彼と一緒にアルゼンチンにいながらアルゼンチン人とは仕事で関わらず、かつ自分が好きなことで、この先住む国が変わっても続けて行ける仕事ってなんだろう……と考え抜いたあげく行きついたのが、子どもの頃から好きだった「書くこと」でした。

とはいえ、書くことでどうやって生計を立てていくかまったくわからない状態で……。そんなときに出会ったのが「海外書き人クラブ」でした。初めて書くことでいただいたお仕事は、書き人クラブがリレー連載していた「世界のウチ」(朝日デジタル)だったと思います。

海外書き人クラブのメンバーになって数か月後に一度帰国した時に書き人クラブのオフ会があったのですが、そこでお世話係の柳沢さんや他のライターの方と直にお会いできてお話を聞かせていただけたことも、ライターとしてスタートを切り始めた自分には大きな意味がありました。右も左もわからない素人だった自分を受け入れて育ててくれた海外書き人クラブはライターとしてのわたしの恩人のような存在です。

仕事中

書籍は出したことがありますか。あればその経緯を

執筆参加や連載という形で書籍も何冊か出しています。デビュー作は、海外書き人クラブの『値段から世界が見える! 日本よりこんなに安い国、高い国』 (朝日新書)!スペインの欄を担当しました。

その他にも、「大好きに会いに行こう。世界のお祭り&イベントガイド」(サンクチュアリ出版)や「しらたきヌードルダイエット」(学研)で取材協力・執筆参加、今は隔月で発売されている「Japan Class」(東邦出版)の書籍にはスペインコラムの連載を担当させてもらっています。

どの書籍も海外書き人クラブで募集があったり、雑誌などの執筆でお世話になっている編集者さんから声をかけていただくことで執筆につながりました。

また、昨年末に海外書き人クラブノーベル立上げの第一弾で「ブエノスアイレスの恋 国際恋愛の苦悩と喜び」という恋愛小説を出しました(電子書籍です)。去年40歳になったのをきっかけに「これからの10年」みたいなことを考えたとき、書く分野を広げていきたい思いがあって……。書くスタイルも含めて新しい挑戦をしたいなあと思っていたときに頂いたお話だったので、未熟ながら名前を並べさせていただきました。10年前に書いていた小説を惹きだしてきてリライトしたのですが、フィクションの面白さと難しさを改めて感じましたね……。

書籍と

得意分野はなんですか?

今までの執筆媒体を見直すと、「ジャパニーズ・インベスター」、「ソトコト」、「ディスカバー・ジャパン」、「からだにいいこと(祥伝社)」、「ダイヤモンドザイ」、「アルクマガジン」を始めとして、堅いテーマからライトなものまで比較的なんでもこなしています。とはいえ、ネタを見つけて掘り下げていく作業が好きなので、現地の事情紹介やあるテーマをレポートする記事が多いかな。

書き人クラブでリレー連載をしている「ちゃぐりん」や「ジュニアエラ」にも何度も参加させてもらっています。年代別でいうと、20~40代女性のトレンド(フィットネスから料理まで)や働くママや子育て、バイリンガル(マルチリンガル)教育などは、自分の生活や興味に近いこともあって執筆も多いし、常にアンテナを張っている分野です。

女性が関心を持つテーマでも、今までは「日経ウーマン」さんや学研の「フィッテFytte」さんでの執筆のようにキャリア女性やワーキングママ向けの執筆が多かったのが、最近は主婦層に人気がある生活情報誌『ESSE』Onlineで連載したり、働くパパママ向けの「日経デュアル」さんに執筆したりして、自分のライフステージに合わせて読者層も変わってきている部分もあります。

書き人クラブでの仕事を通して得意になった分野はありますか?

「ぐるなびpro」さんのようにトレンド分析的な執筆や、家の光協会さんの「グローバルアイ」のように現地の新聞や他メディアでの報道内容を分析して現地での温度を発信するようなジャーナリスティックな記事は、書き人クラブでの仕事を通して経験を重ねることで好きな分野になりました。せっかく今「ブレクジット」で話題の英国にいるのだから、そういったジャーナリスティックな仕事に精力的に取り組んでいきたいです。

バイリンガルやマルチリンガル、英語教育などの育児的なテーマも得意とうかがいましたが?

子どもたち二人は英語、日本語、スペイン語、そして今まではバレンシア語(フランス語とイタリア語に似ている)の4か国語環境で育ちました。去年スペインからイギリスに引っ越しをしてからは英語と日本語、スペイン語にフランス語が加わりました。多言語教育は自分の子どもたちの環境と直結しているし、保護者の知識とやる気がそのまま形になるので、専門家の話を聞きにいくなどして積極的に(必死に?笑)情報収集しできることを実践しています。自分の関心も高いテーマということもあって、おのずと得意テーマになっています。

今はまだ子育ても多言語教育も実践のまっただ中ですが、多国語環境での子育てやイギリスでのパブリックスクールといったテーマで将来的に本を出したいです。

国別でいうと旧東ドイツやインドに住まれた後に、メキシコ、アルゼンチン、スペインと15年以上スペイン語圏を経て、昨年からイギリスに住まれているのですよね? それが書くことに活きている面はありますか?

同じテーマでも違う言葉でリサーチすることができるのは強みかなあって思います。話題のトピックを国ごとや各メディアによってどう扱われ報道されているかをチェックするのが楽しいです。そこで異なった見方を発見しそれが記事に活きることはよくあります。

スペイン語が得意なのでこれからもそれは活かしていきたいです。

これから挑戦したい分野はありますか?

人間を発信するインタビュー記事が大好きなので、一般人にしても著名人にしてもインタビュー記事をもっと増やしたいです。取材でその人の人生に短時間に深く入りこむ作業と、人の人生を熱い思いを持ちながらも淡々と的確に表現しようとする作業が気に入っています。インタビュー記事は英語と日本語、スペイン語で対応できます。

それと、挑戦したい分野を働き方にも広げるとしたら、フリーランスでもチームをゆるく組んで働くかたちにも挑戦したいです。

フリーランス同士がつながる働き方をしたいということでしょうか?

今はまだ子どもが小さいですが、数年したら今より一日数時間は稼働時間が増えます。そのときにはフリーのライターとして働く良さと、そこで抜けてしまいがちな部分を補える働き方を模索するつもりです。

わたしの場合はフリーのライターになった翌年に長男を妊娠し、それから今までは子育て期真っただ中で……。時間と場所を自分で調節できる点でもわたしには仕事と家庭とのライフワークバランスが取りやすい働き方でした。子どもが小さい今はフリーランスのライターという働き方の良さを実感しています。

一方でチームで働く醍醐味も恋しいかな。仕事の受注やリレー連載というかたちで海外書き人クラブのメンバーとはつながってはいますが、「過程のシェア」ができる仲間というかゆるくつながったチームが作れたらいいなあと最近思っているんです。

不定期にネット上でつなげながらシャワーキングしたり(それがどう生産に影響するかはわからないですが……)、テーマを決めてブレストをしたり、そこで生まれるアイデアが本のテーマになるかもしれないし。

子どもが学校に行っている時間が長くなってくるにつれて、今後はわたしもますます仕事にかける時間が増えてきます。そのときにフリーランスで抜けてしまいがちな部分を補えるつながり方、自分によってバランスよい働き方を作っていきたいです。

 

ボッティング大田朋子さん(イギリス在住ライター)の5つのセールスポイント

  1. 20~40代女性のトレンド紹介の経験豊富
  2. 働くママや子育て、バイリンガル(マルチリンガル)教育が得意
  3. ジャーナリスティックな切り口が得意
  4. スペイン語圏(中南米とスペイン)と英語圏でのリサーチができる
  5. 外国人・日本人問わずインタビューが得意

 

ボッティング大田朋子さんの「世界のコトなら」執筆記事

南米のパリ!ブエノスアイレスでの4つのおススメ体験

ボッティング大田朋子さんの海外書き人クラブ名簿を見る
【文・海外書き人クラブ】
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