【海外在住ライター直伝】こんなに違う! 世界7ヵ国の年末年始一挙公開

エクアドルの新年の光景。人形を燃やす

あなたは今年の年末年始、どんな風に過ごしますか? 1年のフィナーレと幕開けが大切なのは世界の多くの国々でも同じですが、その祝い方はそれぞれ。そこで海外書き人クラブのメンバーたちが、世界7ヵ国の大晦日やお正月の様子をレポートします。

こんにちは。海外書き人クラブお世話係の柳沢有紀夫です。
まずはいきなりインパクトの強いこの国から!

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1 ウズベキスタンはなぜかサンタ?

ウズベキスタンのコカコーラの看板

ⓒ川口穣 2016

ウズベキスタンは、国民の90%がイスラム教徒。ロシア系住民を中心にキリスト教徒も多少はいますが、その多くは1月7日にクリスマスを祝うロシア正教会の信者たちで、12月25日を祝う文化はありません
ところが…。12月も半ばを過ぎると、広場の中心には飾り付けられたモミの木が登場し、街はきらびやかな電飾で彩られます。市場では赤い帽子や飾り物を売るコーナーが活気を見せ、さらには、レストランのウエイターやホテルの従業員、果てはタクシードライバーまでサンタクロースのユニフォームで仕事をするようになるのです。

ウズベキスタンのサンタの衣装を着たタクシー運転手

ⓒ川口穣 2016

どう見てもクリスマス……。しかし、実はこれ、新年を祝うイベントなんです。サンタクロースが描かれたコカ・コーラ社の宣伝看板にあるメッセージも、「メリークリスマス」ではなく、「ハッピーニューイヤー」を意味する言葉。この国では、サンタクロース(コルボボ=雪のおじいさんと呼ばれ、新年を連れてやってくるとされています)やクリスマスツリーは、クリスマスではなく、新年を祝うためのものなのでした。(川口穣)

 

2 エクアドルは悪役人形を燃やす

エクアドルの新年の光景。人形を燃やす

ⓒ市川芽久美 2016

エクアドルの新年の光景。人形を燃やす

ⓒ市川芽久美 2016

エクアドルでは、年末が近づくにつれて、街は悪役キャラクターの紙人形「アニョ・ビエホ(旧年という意味)」で溢れます
家やオフィスの前にこの人形を置いて、年が明けた途端に燃やすためなんです。嫌な物は全て焼き捨て忘れ去り、そして新たな年を迎えるという儀式(!?)なんだそう。オフィス街では、上司の人形を作って燃やす……なんていう光景も見られ、この日ばかりは無礼講。

エクアドルの年明けは賑やかというか、とにかくうるさい(笑)。爆竹がなり、花火があがり、そしてこの人形達が一斉に燃えていきます。人々は、大声をあげて皆で抱き合います。ただ、素直に年明けを喜びあいます。
花火は日本のような豪華なものではありませんが、一斉にあちこちで上がる光がとてもキラキラしていて、そんな中で素直にシンプルに喜ぶエクアドル人の姿がとても素敵に輝くんです。
なんだか本当に、嫌なことはさっぱり忘れさせてくれるエクアドルの年末年始。(市川芽久美)

「上司の人形を焼く」って……「わら人形に五寸釘」みたいですね。しかし公然とやって「逆パワハラ」にならないのか、ちょっと心配です。

エクアドルの新年の光景。人形を燃やす

ⓒ市川芽久美 2016

暴動のようでもあり、焼身自殺のようでもあり……。ちょっと怖いですね。

エクアドルの大晦日。巨大な人形

ⓒ市川芽久美 2016

これはちょっと巨神兵みたい。

 

3 オーストリアでは「ラッキーグッズ」を送りあう!

厳かに……というよりは盛大にカウントダウンして祝うオーストリアのお正月。ウィーンではシュテファン広場や市庁舎前などに多くの人が集まり、街をあげての盛大なカウントダウンが始まります。年が明けると至る所で花火があがり、市庁舎前ではワルツが流れてみんなで踊ります
また、新年のラッキーグッズというものがあり、人々はそれらを送り合って新年を祝います。ラッキーグッズになっているのは幸せを運ぶ「四葉のクローバー」子だくさんの象徴といわれる「豚」、「テントウムシ」「煙突掃除屋さん」などで、それらを扱う屋台が街中に建ち並びます。近年はニューイヤーズマーケットも出ていてクリスマスから引き続き華やかな雰囲気を楽しむ事が出来ます。(バレンタ愛)

 

4 フィリピンでは年末恒例の寄付金集め

フィリピンのコーラス隊

ⓒOkada M. A 2016

社会学的な一説によると、ラテン系以外の国の路上の物売りは待機型で、ラテンの国々はこれが押しかけ型だといいます。アジアでは唯一のスペインの植民地だったフィリピンの物売りは確かに道路の真ん中で車の方にやって来る。だからというかなんというか、年末になると日本などでは救世軍の皆さんの社会鍋などは確かに待機型ですが、フィリピンではドネーション(寄付)の皆さんもどんどんあちらから押しかけていらっしゃいます。
写真はレストランへの押しかけ型クアイア(合唱隊)の皆さんで、ドドッと食事中のところへやって来て元気よく歌う歌う。お客さんはあっけに取られているうちに配られた封筒に思わず紙幣をいれてしまうのでした……。(Okada M. A.)

 

寄付の強要……とまでは言わなくても、「ゴリ押し」感はかなりありますね。でも「年末にいいことをして締めくくれた」みたいな気分にはなれそうです。

 

5 オーストラリアでは花火大会

ブリスベンの花火大会

Tourism and Events Queensland

ブリスベンの花火大会

Tourism and Events Queensland

オーストラリアの各都市では盛大な花火大会で祝うのが習慣です。冬の花火もいいけれど、やっぱり夏は風情がありますよね。
私の住むブリスベンでは2016年の末は、なぜか午後 8:30 ~ 8:45と 午後11:45pmから元旦の午前0:15にかけて2回開催予定です。

 

さて年末年始といえば、日本では「年越しそば」とか「おせち」「お雑煮」などの特別な料理も楽しみの一つ。海外ではどうなのでしょう?

 

6 スウェーデンではディナーパーティ

特に特別なイベントはないですが、大晦日は贅沢なディナーパーティをし、新年を迎えるカウントダウンは花火で盛大に盛り上げ、シャンパンでお祝いします。(中妻美奈子)

 

7 オランダではドーナツとアップルパイで年越し

オランダのドーナツとアップルパイ

ⓒNaoko Kurata 2016

オランダにも「年越しのお供料理」が存在します。それは「Oliebol(len)」(オリボーレン)というオランダ風ドーナツと、「Appelflap(en)」(アップルフラッペン)というアップルパイ。オランダでは、このオリボーレンとアップルフラッペンを食べながら新年を迎えるのが習慣なのです。
大晦日、パン屋さんの前には特設屋台が出店され、オリボーレンとアッペルフラッペンの販売に大忙し。

オランダのドーナツ屋台

ⓒNaoko Kurata 2016

ちなみにこのオリボーレン、ドーナツの原型でもあるという説があります。イギリス清教徒が迫害から逃れてアメリカ大陸に渡ろうとする際に一時オランダで滞在し、その時レシピを覚え、新大陸にもちこんだのだとか。
一般的には小麦粉とイーストを混ぜて揚げたドーナツですが、そこにレーズンを入れたり、その家庭ごとに好みのレシピがあるようです。

年越しにこのお菓子を食べるようになった由来は、魔よけのためと言われています。油で揚げたこのオリボーレンを食べて体中を脂っぽくしておくと、新年に訪れる悪霊の鎌を滑らせて身を守ることができるからなのだそう。オリボーレンはオランダ語で「油団子」という意味なので、さもありなんという感じですね。
きっと中世頃の貧しい庶民が、新年のお祝いに食べられる贅沢な食べ物だったのでしょう。(倉田直子)

 

「油で鎌を滑らせる」って……なんだか「柔よく剛を制す」ですね。

 

8 フィリピンではなんと食べてはいけないごちそうも!

フィリピンの新年のごちそう

ⓒOkada M. A 2016

フィリピンの、お母さんがヴィサヤ諸島出身の一般家庭の年越し大晦日の料理。
・日本の白玉団子ソックリの米粉で作った小餅に、黄色いココナッツ砂糖をつけて食べるのですが、これが見た目に「きな粉餅」ソックリになります。
丸型のハム(ちょっと叉焼に似た味)は定番。
・クリスマスから引き続きのパスタ攻め、外国人からするとちょっと茹で過ぎでうどんの様になったパスタ
カスタードケーキは、日本のカステラに薄い日本のプリンを乗せたものがあるとすると、それそのものの味!
・種類が多ければ多いほどよい果物類。実はこれはお供えみたいな感覚があるので、年末年始は食べるのは禁止!

(Okada M. A.)

 

豪華な「フルーツ盛り合わせ」を食べてはいけないだなんて、子どもにはちょっと酷ですが、それ以外にもごちそういっぱい。
なんだか世界各国で年末年始を迎えたくなりましたが……。残念ながら年1回なんですよね、年末年始は。
とにかくよいお年をお迎えください。

【文:海外書き人クラブ 柳沢有紀夫】

(「海外在住ライターを使ってみたい」と思われている方。「海外在住ライターになりたいと思われている方。耳寄りな情報があります。ぜひこのページの下のほうまでご覧ください)



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