あのトゲトゲの「サボテン」をメキシコ人は普通に食べる?どうやって?【メキシコ在住ライター直伝】

メキシコといえばサボテン。サボテンと言えばトゲ。もしも間違って口にしたら「♪ウソついたら針千本飲~ます。指切った」みたいな惨劇が起こりそうですよね。

ところがです! 2000種類以上もあるのですが、なんと普通に食べられているサボテンもあるのです! 

海外書き人クラブ新会員でメキシコ在住のMITZUEが、その謎に迫ります!

さてメキシコ人はどんなサボテンでも食べるわけではありません。食用にされているのは最初の写真の「ウチワサボテン」という種類。このウチワサボテンは和名で確かに風を起こして涼をとる「うちわ」に似ていますが、メキシコでは「ノパル」と呼ぶので以下そう記します。

じつはこのノバル、美味しいだけじゃなく驚異的な効能をもつノパルと言われています。だから健康のためにメキシコ人の毎日の食卓の必需品。その優れた効能、果実、私手作り料理3選、ノパルの姿焼きタコスと伝統民芸品トナラ焼きなどを、ご紹介して行きます。

 

1 ノパルの驚異的な効能

糖尿病予防、コレステロール低下作用、抗ウィルス作用など、健康のために優れた効能があります。これらの優秀な効能について、古代アステカの頃には、既に発見されていたという説があり、古代人の知恵が現代に受け継がれているのですから、メキシコ食文化の長い歴史を感じます。

また低カロリーですから、ダイエット効果あり、ビタミンと繊維質が豊富なので美肌効果も期待されるということで、その恩恵を受けたく、筆者も頻繁にいただいています。笑

驚異的な効能を持つノパルをスーパーフードと称しているメキシコのメディアの記事を時々見かけるようになりました。庶民のノパルも格上げされる日が近いのかも。

 

2 食用になるノパルの新葉

ノパルの新芽

このノバル、和名ウチワサボテンの由来通りウチワみたいですね。一般的に黄緑色の新葉が摘まれ、食用になります。地方によっては、硬そうな大きな葉も食されます。

葉全面は鋭い棘に覆われ、これっ食べるの?と思いますよね。私もメキシコに来たばかりの頃はそうでしたが、今はノパル独特の美味しさの虜になり、いろいろな料理を楽しんでいます。(下方に料理紹介)

なぜ葉が切られているのかって、増やすためなんです。切った葉の部分を畑に刺しておくとやがて発根して根付き、新芽が出て来るそうです。

 

3 甘くジューシーなノパルの果実「トゥナ(tuna)」

ノパルの花と果実

3月~4月頃にノパルの花が咲きます。きれいでしょ! 写真の楕円で囲んだところに小さな果実が見えますね。「トゥナ」と呼ばれていますが、これはまだ成りはじめです。

7月~8月頃には立派なトゥナになります。写真は赤紫色ですが、緑色のトゥナもあります。

サボテンの果実「トゥナ」

ここで筆者の棘にまつわるドジ話を一つ。始めてメキシコに来た12年前の夏、公園でたわわに熟したトゥナを発見、食べたい衝動にかられ、何も考えずに素手で掴み、イタッ、イタタタタ……。手の平に激痛が走りました。

見ると無数の小さな棘が刺さり、一瞬あわててしまったけれど、とてもラッキーなことに毛抜きを携帯していたのに気づきました。そして炎天下のノパルの下で座り込み、ひたすら棘抜き作業30分の間、通りがかる人々にクスクス笑われて、恥ずかしいのなんのって。トホホホホ……。トンマな私でした。

教訓:トゥナは八百屋で買うべし!

トゥナはこんな感じで八屋さんの店頭に所せましと積み上げられます。上の写真は赤紫色ですが、緑色のトゥナが一般的に多く出回ります。

サボテンの果実「トゥナ」

適度な甘さで、とてもジューシーなので、夏の暑さから喉を癒してくれます。皮を剥いてそのまま食べてもいいのですが、小さな種が多いので、丸ごとミキサーにかけ、こし器で種をこしジュースにして飲むが一般的です。

 

4 生ノパルを食べられる状態にするまで

すべての棘はじつは小型ナイフでそぎ落とされ、販売されています。私は行きつけの棘取り名人叔父さんから週1くらいで買っています。「君、好きだね~」と笑われたりして。もしかしたら、メキシコ人以上に食しているかも。そしてお値段も嬉しい、ノパル大5~6枚で10ペソ(約90円)と、庶民の味方です!

トゲを切られたウチワサボテン

ノパルを切って、玉ねぎとニンニクと塩少々で茹でて、3日ほど冷蔵保存が可能です。独特な酸味あり、ヌルっとした食感が日本のメカブに似ています。

サボテンを調理したもの

 

5 わたしの手作りノパル料理3選+ノパルの姿焼き乗せタコス

メキシコ伝統工芸品、素朴でかわいいトナラ焼きもお楽しみくださいませ~。

 

レシピ1:ノパルのサンドウィッチ ホイル包み焼き
短時間でレストランの前菜みたいなおしゃれな一品! 
サボテンのサンドウィッチ

ノパルとノパルの間に、トマト、玉ねぎ、ハム、チーズを挟み、オレガノと塩コショウで味付けして、ホイル焼きしたものに、お手製の緑トマトソースとアボガドを乗せて、できあがり! レストラン風におしゃれな感じなので、家に遊びに来た人たちにとても喜ばれます。

 

レシピ2:ノパル入り爽やか簡単サラダ
ぱぱっと完成!ビールのおつまみに最適!
サボテンでつくったおつまみ

茹でたノパルに玉ねぎとトマトの粗みじん切りを入れて、メキシカンライムとお塩で味付けしただけ。ナチョスと相性がイイ!です。

 

レシピ3:ノパルのコロッケ

カロリー控えめ、ダイエットに最適!

サボテンで作ったコロッケ

茹でたノパルと角切りの玉ねぎとハムに、小麦粉、卵、クミン、塩コショウを加えコロッケ型にして、色づく程度に焼きます。トマトとチレ・チポトレ(ハラペーニョの燻製)を煮込んだソースと相性抜群です。
シンプルなのに驚きの美味しさで、おもてなし料理の定番になっています。

サボテン入りタコス

さて、お待ちかね、本場のタコス!
メキシコの主食トルティージャ(トウモロコシが原料の薄いパンみたいな感じ)に、焼いた牛肉、玉ねぎとパクチーみじん切り、ノパルの姿焼き(写真黄色丸)が乗っています。

 

丸ごとノパルを乗せてあるのは、やや珍しいタイプで、ほとんどのお店は刻んだノパルです。お肉だけだと胃に重い(私には)ので、さっぱりしたノパルが緩和してくれます。そして必ず付いて来るのが辛い唐辛子ソースとメキシカンライム。アツアツのタコスにサッとかけ、タコスを半分に折った状態で指に挟み、唐辛子ソースとライムの香りさわやかに、パクリと大口を開けてただきま~す! 以上、ノパル4種の料理をご紹介しました。他にもジュース、ジャム、お菓子、化粧品等に幅広く利用され、ノパルはメキシコ人に愛されつづけています。

メキシコにいらした際は、是非、絶品ノパルをご賞味くださいませ~。

 

5 素朴で可愛い素焼き陶器 トナラ焼き

トナラ焼き

上記ノパル料理に使用した小花がモチーフのお皿は「トナラ焼き」。主にハリスコ州、トナラ地方で生産している民芸品です。手作りですから配色や形等にややムラがあり、全く同じものは2つとなく、一つ一つ丹精込めて作っている職人さんたちの暖かみを感じる素敵な陶器です。

素焼きですから割れやすいので、レストランで使用されているものは、はじが欠けていたりしますが、みんな承知ですからメキシコ人たちは気にしていません。(メキシコにいらしたらお土産にトナラ焼きがおススメです!

(文・写真 MITZUE

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