
海外書き人クラブがお届けする『死語辞典』。「1970年代」に流行った死語とは? そのうち「ハ行」から始まるものの意味と用例・用法をまとめました。
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※重要なお知らせ
【死語辞典】は下記の単独サイトに移行しました。新たな死語も続々アップ中。ぜひご覧ください。
https://kaigaikakibito.com/shigo/
バイナラ
本来は心臓病治療のクスリなのに、スケベなオヤジが若い女の子を昇天させようとして飲んで、ときどき自分のほうが昇天してしまう薬。……それは「バイアグラ」ね。
「バイナラ」は「バイバイ」と「サヨウナラ」を合わせた言葉。意味はまさに「さようなら」。同じ意味の英語と日本語の言葉の一部ずつを合体させるという「人造人間キカイダー」的というか、「ガッチャマン」の「ベルクカッツェ」的な言葉。
お笑いタレントの斎藤清六さんが、「欽ちゃんのどこまでやるの!」に出演していたときに、この言葉を使ったのが始まりらしい。用法は、そのまま「じゃあ、バイナラ!」とか。一応、「バイ、ナラ」という風に、「バイ」と「ナラ」の間を少し空けるのが、本格的。
今、使うとしたら、バイアグラで勝手に昇天した援交オヤジを見捨てて、静かにホテルを立ち去るときに、「バイナラ!」。……うん、やっぱりこれが一番決まるね。イメージとしては『セーラー服と機関銃』(薬師丸ひろ子さん版でも堀北真希さん版でもどちらでも可)の「カイ、カン!」みたいな感じよりも、やっぱりおちゃらけたほうがパーフェクト。でも、死体遺棄または保護責任者遺棄で犯罪になるから、良い子のみんなはマネしないようにね。
バイビー
「バイバイ」「さようなら」のこと。“Bye Bye”の語尾が、“Bye Bie”と変化したのだね。
ラジオのDJなんかが良く使っていたと思うが、一般人は気恥ずかしくてあまり使わなかったような……。たとえば「じゃあ、今週もこの辺で。バ~イビ~ッ!」とか。死語の中でも一、二を争うほど「ナウでヤング」度が高い。
バカウケ
おせんべいのブランドのことでない。「バカ」みたいに、とても「ウケ」ること。非常に笑いがとれること。用例は「今のギャグ、バカウケ!」とか。
今、使うとシラケるはずだが、逆に新鮮でバカウケになるかもしれない。いずれにせよ、とっても欽ちゃん(萩本欽一さん)な匂いのする言葉。
ハクい
「~の天使」と続けて「看護婦さん」をさす……ということではなく。「なかなかかわいい」とか「結構オシャレ」とか、「ものすごくではないけど、自分たちにも手の届く範囲でいいこと全般」に使われたような気がする。……といいながら、それでも手が届かないんだけどね。
たとえば「あのスケ、ハクいね」とか。
バタくさい
「バターくさい」からの転だと思う。「必要以上に西洋っぽい」くらいの意味。
用法は「バタくさい顔」。たぶん、顔にしか用いられなかったと思う。少なくとも「バタくさいバター」は言わなかったと思う。「バタくさいマーガリン」もなかったな。
話は飛ぶけど、昔(たぶん八80年代の終わりから90年代の初め。もちろん西暦80年とか90年ではなくて、1980年とか1990年のことね)、日本リーバ(現ユニリーバジャパン)から「バタカーナ」という商品名のマーガリンが発売されていたことがある。たぶん、どこかの地区でテスト販売されただけだと思うので、知らない方も多いかもしれない。たぶん「バターかな?」からの発想だと思う。
ちなみに、この「バカカーナ」じゃなかった「バタカーナ」の英語名(というか、英語名の商品が先で、日本に持ってくるとき「バタカーナ」の名前をつけたのだろうけど)は、”I Can’t Believe It’s Not Butter!”。直訳すると「これがバターじゃないなんて信じられない!」。泥臭くはあるが、インパクトのあるネーミングだと思わない?
ええっと、話を「バタくさい顔」にもどす。
この後に現れた「しょうゆ顔・ソース顔」の「ソース顔」と似た意味だが、「バタくさい顔」にはもっとネガティブなニュアンスがあった。さっぱり感がなく、濃すぎる、鼻につくといった感じ。
バタくさいで思い出したが、「成田空港はしょうゆくさい」という外人がいる。「バタくさい」同様、「基本調味料+くさい」で他の国のことを表現しているところが興味深い。ちなみに、私は妻の実家が兵庫県姫路市にあるため、一時帰国の際にときどき関西国際空港を利用するが、ここは「お好み焼きソース臭い」と思う。その他、福岡空港は「明太子臭い」し、北海道の新千歳空港は「ジンギスカン臭い」し、中部国際空港は「田楽みそ臭い」と感じたね。……新千歳空港以外、一度も使ったことないけど。
バッチグー
日本語の「バッチリ」と英語の「グー(グッド。Good)」を合わせたもの。そのまま、「ベリーグッド」とか「とってもいい感じ」とか「首尾よく行ってます」といった意味。
用法は「準備のほうはどう?」「ええ、もっちろん、バッチグーです! おまかせください」とか。ご想像通り、これも「ノー問題」同様、信憑性にまったく欠けるフレーズ。
【類義語】 ノー問題
パッツンパッツン
服がきつそうな様子。「キツキツ」のこと。
「ピチピチ」「ムチムチ」は女性限定だったのに対して、これは男性に対して用いることもできた。たとえば、「お前のパンツ、パッツンパッツンじゃねえか」とか。パッツンパッツンとパンツから太ももが出ている状態を「ボンレスハム」とも言う。
【類義語】 ピチピチ ムチムチ
鼻血ブー
興奮して鼻血が噴出すること。特に「おっぱいポロリ」とか「パンチラ」といった、日常生活中に突然出くわした「チラリズム」が原因で起こることが多いとされる。ただし実際に鼻血が出ることはやっぱり少なく、「鼻血が出るくらい興奮した」という意味で用いられることがほとんどだった。
たとえば「おっぱいポロリで、もう鼻血ブーだよ」とか、「カノジョ、鼻血ブーもんだよね」(「鼻血ブーになるくらい、かわいくてセクシーだよね」という意味)とか。
しかし、鼻血が「たらり」じゃなくて、「ブー」と勢いよく出たら輸血が大変だろ。即座に救命病棟行きだよ。担当医は江口洋介さんより松嶋菜々子さんを希望したい。または山Pよりもガッキー。そこでまた「鼻血ブー」なんだけどね、きっと。
どうでもいいが、昔少しだけつきあった女で、「もう経血ブーだよーっ!」というフレーズがお気に入りだったヤツがいたが2週間で別れた。忍耐強いね、私。
まあ、文学部だからね。美大に次いで変人の集まりだから。
バビブベボ語
これは正式名称ではなく、なんて呼んだらいいのかわからなかったので、勝手に「バビブベボ語」と名付けてみた。要は「すべての音の母音に合わせてバビブベボをつけて話す」という遊び。たとえば「よろしく」なら「よぼろぼしびくぶ」となる。
1976年ころ、東京都江戸川区中葛西の第六葛西小学校では流行っていたが、東京、神奈川、千葉、埼玉あたりからクソ生意気なガキンチョが集まる(私もその一人ね)四谷大塚進学教室では、まったく使われていなかった記憶があるから、ものすごくローカルな盛り上がりだったのか? それとも、中学受験を控えるお忙しい少年少女たちは、そんなことにつき合っているヒマはなかったのか。
この「バビブベボ語」、一見難しいそうに見えるが、慣れるとスピーキングもヒアリングも簡単。……でも2倍時間がかかるだけだろ、これ。とガキンチョたちもようやく気づいて廃れたのではないか。
パープリン/パープー/ディープパープー
頭の中が空っぽな様子。「パープリン」は、どうやら小林よしのりさんが、マンガ『東大一直線』で使った造語らしい。その後、省略形の「パープー」が用いられるようになったのだろう。
ちなみに、ものすごく重症のパープーをハードロックバンド「ディープパープル」とかけて「ディープパープー」とも言ったけど、これは一般的ではないかもしれない。
【類義語】 ノータリン
パーペキ
「パーフェクト」と「完璧」を合わせた言葉。これまた「ベルクカッツェ」的な言葉。意味はまさに「パーフェクト」「完璧」。
特にロック少年たちに間で、よく用いられた。「オレ、ハイウェイスター、パーペキにコピーできるようになったぜ」とか。
バリバリ~
2000年代の「チョー」と同様の最強接頭語。いや、何がすごいかって接頭語だけじゃなく接尾語としても用いられたこと。
用法は「バリバリ全開」「元気バリバリ」。名詞の前から後ろからどうぞという極めて畑中葉子さん的な言い回し。意味のわからない良い子は、パパやママに聞いてみよう。きっとこのサイト、見せてもらえなくなるから。
また単独でも使うことができた。たとえば「調子どう?」「もう、バリバリ」と言えば、「最高」とか「ものすごくいい」という意味になった。
「パン、ツー、マル、ミエ!」
「パン」と言いながら、両手を胸の前でパンと叩く。「ツー」と言いながら、利き手をVの字に出す(“Two”の意味)。「マル」と言いながら、利き手の親指と人差し指で丸をつくる。「見え」と言いながら、利き手を平らにして目の上にかざす(展望台などで、太陽の光を遮りながら、遠くを見るときのポーズね)。以上! 本当に、以上! たったこれだけ!
「パン、ツー、マル、ミエ!」を知らなかった人の九八パーセントくらいが、この説明を読み終えた今、こんな風に感じているはずだ。
ソー・ホワット?
それがどうした? ……まったく同感である。何が楽しかったのか、「パン、ツー、マル、ミエ!」?
ついでにいうと、実際にパンツが見えていないときに、みんなやっていた。このあたり、何の脈略もないときに突然口にされる「ガキンチョ語」の法則の通り。だがなぜ世の中に存在したのか「パン、ツー、マル、ミエ!」?
何がおもしろかったのか、今となっては意味不明。試しにこの原稿を書く手を休めて「パン、ツー、マル、ミエ!」してみたが…………結果はただの自己嫌悪。
当時の小学生だった自分に対して、ひとこと言わせてもらえるなら、「お前、まだまだ若いな」である。
ただ、読者のみなさんにお願いがある(海外に住んでいる私にはできないので、何卒、よろしく)。それは……。
コスプレ系の制服で有名なレストラン「アンナミラーズ」に行って、「ご注文は?」と聞かれた際、「パン、ツー、マル、ミエ!」とかましてきてほしい。あと、短いジーンズをはいて、おしりの割れ目を半分近く見せているおねーちゃんに近寄り、「パン、ツー、マル、ミエ!」。ほかにも、いろいろな場所で使えるはず。
ただノーパン喫茶でカマすのは、どうかと思うよ。あとストリップ劇場もね。
ビシバシ
「ビシッ、バシッとしごく」からの転用だと思われる。「しっかり」「思いきり」「体育会系のノリで」くらいの意味。
たとえば「新入りだからって手加減はしないよ。私は、ビシバシ言うからね」とか、「失敗したら、ビシバシ指摘しますから、覚悟するよーに」とか。または「今日はビシバシお願いします、女王様」「お前、奴隷の癖に、このワタシに指図する気?」とか。……この例は違うね。
そう言えば、とんねるずの石橋貴明さんがよく使っていた。イシバシがビシバシと。
ピチピチ
何かが新鮮な様子という意味では今でも使われる。たとえば「ピチピチの魚」とか。
「服がピッタリな様子」という意味も、現在でも用いられる。たとえば「うわっ、ヤバい。このパンツ、去年の夏はユルユルだったのに、今年はピチピチ」とか。
死語と化しているのは「若くて元気で明るい女の子の様子」という意味。「ピチピチギャル」という言い方が、よく用いられた。
今、匿名系のSNSのプロフィールで「ピチピチギャルでーす❤」なんて書いたら、明らかに「熟女だな」ってバレるだろうね。
ビフテキ
「ビーフステーキ」の略。
最近の若い人は想像もできないだろうが、我々が子どものころは松坂牛とか神戸牛とどころか、普通の牛肉だって憧れの的だったのだよ。ましてやステーキ肉なんて、年に何度食べられたか。つまりビフテキと言えばごちそうの代名詞。オヤジが昇進したとか、逆に破産して翌日から一家離散とか、そんな「特別な日」にしかお目にかかれなかったね、彼らとは。
用法を突然シナリオ風に書くとしたら、こんな感じだ。
母親 「今晩のおかずは……」
(子どもたちをじらすように、間をあける)
母親 「今晩のおかずは……」
(もう一度じらす。そして、おもむろに大声で叫ぶ)
母親 「ビフテキでーす!」
子どもたち 「わーい、♪ビ~フテキ~、♪ビ~フテキ~(続く)」
(映画『となりのトトロ』のサツキとメイのような無邪気さで、節をつけながら踊り続ける)
……こんな光景を思い浮かべただけで「ドナドナ」を歌いたくなるよ、オジサンは。
そう言えば私が大学生のときだから80年代中頃。「近所にサイコロステーキランチ980円で食べさせてくれるレストランができたのよ」と、おかあちゃんが興奮気味に教えてくれたなあ。大喜びでいっしょに食べに行った私も私だが。
じつは牛肉の輸入が自由化されたのって1991年で、それ以降、庶民でもようやく気軽に食べられる食材になった。
私より上の世代では今でも「ビフテキ=ごちそう」が刷り込まれている。現在はイタリアンとか和食に力を入れているところもあるが、ファミレス創世期はステーキが中心だったのには、こんな隠された秘密があるのかもしれない。
(ほとんど)ビョーキ/(かなり)ビョーキ
常軌を逸している様子。たとえば「あいつのエッチ好きはほとんどビョーキだよ」とか。
80年代だと思うが、懐かしの深夜番組「トゥナイト」で映画監督の山本晋也さんが、ニッポンの最新エロ事情を伝えたり、ラブホテルに行って一般客にインタビューをしたりするときがあったが、そのとき彼が良く使っていた。「えっ、今日もう3回目? もう、ほとんどビョーキですねえ」とか。この場合は否定的ではなく、むしろ「この人は常人にはかなわないものを持っているほどスゴイ」と肯定する意図が強い。
「あっ、今日は微熱気味なので、ほとんどビョーキです」は誤用ね。あと、「この間遊んだ女の子から毛じらみ移されちゃってさ。もう、ほとんどビョーキ」も誤用。「ほとんど」じゃなくて立派な病気だからね。お医者さんに行こうね。
フィーバーする
「ディスコでノリにノって踊る」こと。もともとの意味は「熱狂する」こと。1977年制作(日本公開は翌年)のアメリカ映画『サタデイ・ナイト・フィーバー』が大流行となり、そこから生まれた言葉。
用法としては、「みんな、フィーバーしない?」とか、「フィーバーしようぜ!」とか、呼びかけの形で用いられることが非常に多かったように思う。学園祭のスローガンなどでも、使われていたかもしれない。「○○高生よ、今日このときをフィーバーしよう!」とか。
どうでもいいけど、『サタデイ・ナイト・フィーバー』主演のジョントラボルタの決めポーズ。私は当時、「これって無茶苦茶ダサくない?」と密かに思っていたが、それを公にする勇気がなかった。そのころ目標としていた人物は『裸の王様』で「王様は裸だ」と叫んだステファン少年。彼のような勇気を持ちたかったなあ。……あっ、「ステファン少年」というのは、適当につけた名前なので、良い子のみんなはマネして使わないように。
のちに「パンチコで777などの大当たりを出す」ことも、「フィーバーする」というようになった。
ブ男
「ブサイクな男」の意味。「ブス」の……反対語っていうべきなのか同義語なのか。いずれにせよ、最近は使われなくなった。ホッ。
フケる
学生服の肩に、まるで粉雪のようにフケをたっぷりつけている様子……ではない。
逃げること。ただし関連語の「トンズラする」が警察などから逃げるときに使われたのに対して、「フケる」は授業や全校集会、部活などをサボって学校から逃げる場合によく用いられた。
用法は「午後の授業、数学と物理かよ。たりーな。フケようぜ?」とか。
【関連語】 トンズラする
プッツン(する)
糸が切れるときの「プッツン」という音から。「プッツンする」と言えば「ずっと我慢していたのにとうとうブチギレる」という意味。つまり「プチッと来た」とか「イラッとした」に近い。
用例は「彼女、ものすごく我慢してたのに、ついにプッツンしちゃったみたい」「そりゃそうだろ。居候してた男から殴る蹴るの暴行受けてたんだから」とか。
もう一つの意味は、「頭の中の常識の糸が切れてしまっている」。「あいつ、プッツンしちゃってるからなあ」とか。「プッツン女優」という表現もあって、石原真理子さんや藤谷美和子さん、華原朋美さんなどがその代表格。広末涼子さんや沢尻エリカさんをそう称する人もいるが、私には彼女たちは普通に映るんだけど……。本来的にはもっときちんとぶっ壊れていないと「プッツン女優」の称号は与えられないと思う。
ぶりっ子
もともとは「いい子ぶりっ子」(いい子ぶっている子)だったのが、短縮されたものだと思う。ところが徐々に「かわい子ぶりっこ」(かわいい子のフリをしている子)の意味になり、最終的には「(特にいやらしいことは)何も知らない、無知で純情なフリをしている女の子」とか「本性を隠して、特に男性の前で、ネコをかぶっている女の子」というニュアンスで使われた。同性である女性には特に嫌われた。
用法としては、「あんなぶりっ子のどこがいいの?」とか。「えーっ、赤ちゃんってコウノトリが運んでくるんだよね?」「コノヤロウ、ぶりっ子しやがって。オレのコウノトリをお前の巣に送りこんでやろうか?」とか。……こんな風に、ぶりっ子には厳しく対処しないとね。愛のムチで。
【類義語】 カマトト
ぶりっ子ポーズ
椅子に座り、肘を机やテーブルにつき、握った両方のこぶしの上にあごを乗せるポーズ。
用例は「ぶりっ子ポーズで失敗を誤魔化そうとしてんじゃねえよっ!」。
オードリー・ヘップバーンの有名な写真にこのポーズのものがあるが、何をやってもかわいい人はいいね。
ぺちゃぱい
「貧乳」「微乳」「ちっぱい」のこと。「ぺちゃっと平べったいおっぱい」の略だと思われる。トップバストとアンダーバストの差が10センチ以下、つまりカップで言うとAカップとかAAカップの人が、これにあたる。
個人的には胸は「大きさよりも形」だし、「胸よりも全体の体型」を重要だと思う。つまりどんなにデカパイでも垂れていて三段腹だったら、まったく魅力がない。ぺちゃぱいでも腰がくびれていればカッコいい。
最悪なのはスリーサイズで、ウエストが一番大きいいわゆる「ドスコイ体型」。
【類義語】 ナイン 洗濯板
ボイン
巨乳のこと。使いだしたのは「11PM」の司会者だった、大橋巨泉さんらしい。……巨泉さんの言語感覚って、スゴイねえ。
用法は、「今すれ違った子、結構、ボインだったよね」とか。でも口に出すとバレバレだから、胸の前で両手を上から前に、さらに下と「C字型」に動かすジェスチャーをしながら、「今すれ違った子、結構……コレ……だったよね」と言うほうが一般的だったかも。ただまわりにわからないように言葉は伏せたつもりでも、おそろしく目立つジェスチャーを伴っているものだから、遠目にも何を言っているかわかってしまう。マヌケ度1000パーセント。
【類義語】 デカパイ
【関連語】 ナイン
ボインちゃん
「ボイン」の女性のこと。用法は、「マユミ? えっ、誰だっけ? ……ああ、あのボインちゃん?」。しかし、胸のでかさをその人のアイデンティティーにしちゃいかんだろ。
ボーイハント(する)
「ガールハント」の逆で、男の子をナンパすること。この言葉をヒントに「でっかいどお。北海道」の故・眞木準さんが「ボーヤハント」という、8ミリビデオの傑作コピーを書いた。
今、使うとしたら「オヤジハント」っていうのはどうかな? 若いお姉ちゃんが、「ねえねえ、今度、オヤジハントに行かない?」とか。あっ、でも若いお兄ちゃんが、「なあ、今晩、オヤジハント、行かねえ?」と言うと、完全に「オヤジ狩り」だね。やっぱり却下。
【関連語】 ガールハント
帽子
コンドームのこと。用例は「ちゃんと帽子、つけてね❤」とか。類義語の「コンドーさん」よりも隠語度が強いので、女性たちがよく使ったように思う。
【類義語】 サック コンドーさん
ホットな
「人気の」「評判の」「流行中の」「勢いがある」「イチオシの」といった意味。たとえばラジオのDJが「それでは、次は今、いっちばんホットでノリノリのナンバーをお届けしましょう。藤圭子の『夢は夜開く』」とか。
その後、いつの間にか、もともとは反対語であるはずの「クール」にとって代わられた。理由としては、地球温暖化と関係があるとにらんでいる学者もいるかどうか定かではない。
ポン酒
日本酒のこと。中でも安酒のイメージ。
1990年代くらいから地酒とか吟醸・大吟醸などで「日本酒ブーム」というか日本酒が見直されてきたが、昔はビールやワイン、ウイスキーよりも「格下」の「オヤジや貧乏学生が酔っぱらうためだけに飲むアルコール」というイメージが強かった。オシャレなデートで日本酒なんてありえなかったのではないだろうか。
当時はウイスキーの「水割り」全盛期。
※重要なお知らせ
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