【死語辞典】(70年代「ア行」の死語まとめ)

海外書き人クラブがお届けする『死語辞典』。「1970年代」に流行った死語とは? そのうち「ア行」から始まるものの意味と用例・用法をまとめました。

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【死語辞典】は下記の単独サイトに移行しました。新たな死語も続々アップ中。ぜひご覧ください。

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♪アイアムソーリー・ヒゲソ~リ~

意味は「ごめんね」だが、謝る意志なんてこれっぽっちも感じさせない傲慢なフレーズ。ちなみに「ヒゲソ~リ~」は「ひげ剃り」のこと。アニメの『クレヨンしんちゃん』でも使われていた気がするから、完全な死語ではないかもしれない。

シェイバーとかシェイビングクリームのメーカーがCMでこのフレーズを使ったら、その勇気には拍手を送りたいね。または、そういうメーカーへのプレゼンで、このフレーズを使ったCMコンテを提案する広告会社の担当者。

「ここでタレントがキャッチフレーズを口にします。〈♪アイアムソーリー・ヒゲソ~リ~〉と」

いやー、カッコいいね。しびれるね。「おたくの仕事はもう絶対にやりたくない」という明確な意志表示をさりげなくできるあたり、オトナだよね。見習いたいね。

アウトオブ眼中

「眼中にない」とその英語である「アウトオブターゲット」を合わせたもので、意味も同じ。たとえば、「あんなヤツに負けるわけないだろ。アウトオブ眼中だよ」。ルー大柴さんの登場以前にも、みんなで結構、「藪からスティック」していたみたいです、私たち。

♪あ~した てんきに しておくれ~ / ♪あ~した てんきに な~あれっ 

こう歌いながら、履いていたサンダルを上に飛ばす。地面に落ちたとき、表が上になっていれば「明日は天気」、裏になっていれば「明日は雨」。占いの中でもこれほど科学的根拠が低いものはなく、大槻義彦教授も柳田理科雄さんも取り上げる気にはなれないと思う。

それと誰にむかってお願いしているのか不明である点も、お願いしているのにサンダルを飛ばすという不遜な態度を取っている点も、子ども心に「世の中、そういうもんじゃないだろ」と嫌な気分になったことを、つい四十年前のことのように思い出す。……あっ、四十年前のことか。

今あのころと同じように「♪あ~した てんきに しておくれ~」をしているガキンチョに出くわしたら……。そっぽを向きながらも野太い声で「やなこった!」と、まるで神の声のフリをしてお告げを伝えたくなる衝動に駆られるのは、私だけではあるまい。

あと「♪あ~した てんきに しておくれ~」のあと、ついつい「♪異~人さんに~ 連~れられ~て~ 行~っちゃ~った~」とつけたくなるのは、間違いなく私だけだろう。

あばずれ

素行不良の女性。特に性的に乱れている女性のことを差すこともある。

用法は「やめときな。アンタみたいなお坊ちゃんに、アタイみたいなあばずれは似合わないよ」とか。非常に「世良正則とツイスト」的な匂いのする言葉。

もともとは男女どちらのことも指したらしい。

【関連語】ズべ公

アフターカーニバル

「後のまつり」ね。これも「藪からスティック」系。

用法は、「いまさら言われても、アフターカーニバルだよ」。「アウトオブ眼中」もそうだけど、元の言い方のほうがよっぽど簡潔。ヒマだったんだろうな、当時の私たちは。

♪アホが見~る~ ブタのケ~ツ~

「あーっ!」と何か大発見をしたフリをして、どこかを指し、相手がその方向を見たその瞬間。一瞬の迷いもなく冷酷に解き放つ『ゴルゴ13』なフレーズ。だがしかし……。その指の先に「ブタのケツ」が実在したことは、かつて一度ないはず。

もちろん意味もまったくない。

「アーメン、ラーメン、冷やソーメン」

別に「ラーメン」とか「冷ソーメン」が食べたいときに使うフレーズではなく、ガイジンさんを見かけたときに、ガキンチョが叫ぶ言葉。東京の真ん中とか米軍の駐屯地のそばならまだしも、地方の普通の住宅地ではガイジンを見かけるのがまだまだ珍しくて、「ガイジン→キリスト教宣教師」という発想だったのだろうね。……フランシスコ・ザビエルの時代かよ!

と解説したが、別にガイジンを見かけたときだけでなく、何の脈略もなく発せられることもあった。このあたりは、他の「ガキンチョ語」にも共通する傾向なのだが、なんでガキンチョっていうのは論理的思考ができないんだろうね。

具体的にどんな突拍子もない場面で使われたかというと……たとえば、好きな女の子の注目を浴びたいとき、とか。その女の子の前で突然「アーメン、ラーメン、冷やソーメン」。それだけ言って立ち去る、とか。アホか、と思うが、「好きな女の子をわざといじめる」という行動よりも理解はできる。

2000年代に狩野英行さんが「ラーメン、つけ麺、僕、イケメン」で少し復活させたが、やはり死語に舞い戻り。まあ、再デビューのパートナー選びに失敗した感じだね。

アン信じらブル

どちらも同じ意味を持つ日本語と英語、「信じられない」と「アンビリーバブル」の合体で、意味も同様。ただ英語の真ん中に日本語を押し込んだところに、工夫が感じられる。でも「だからなんだ」って話なんだけどね。

海外で中国人や韓国人が経営している「なんちゃって日本料理店」にありがちな、「スシ・サンド」的または「スシ・ブリトー」手法。「のり巻きをピタまたはトルティーヤで挟みました」的な、それこそアン信じらブルな食べ物の。

用法としては、「他の女と二股かけてたなんて、アン信じらブル~ッ」とか。そういう深刻な場面で「アン信じらブル」っていうチャラい表現を使う程度の人間だから、他の女と二股かけらるってえのが、まだわかんねえのか、このアマが! と、べらんめえ調で言いたくなる。

アンネ/アンネの日

女性の「月経」を「アンネ」、「月経の日」を「アンネの日」と呼んだ。アンネ・フランクの『アンネの日記』に生理の記述があるとかで、日本で最初に使い捨て生理用ナプキンを発売した会社が、「アンネ社」という名前にしたことから。また1961年にこのナプキンを発売した際、「私たちはこれから生理の日を『アンネの日』と呼びます」と広告したことによるそうだ。

宣言するのはいいけど、アンネ・フランク、草葉の陰で号泣したと思う。自分の名前が生理のことをさすようになったら、アウシュビッツとは違った意味で、かなりの拷問だ。いくら姓が「フランク」だからって、フランクに許せる話じゃないと思う。

たとえばあなたが「太郎」という名前だとして、「私たちはこれから生理の日を『太郎の日』と呼びます」とか広告されて、女の子たちが「今日から私、太郎になったの」とか、「ゴメンね。今日から太郎、はじまっちゃった」とか、「あらあら美奈ちゃん、初めての太郎ね。おめでとう」とかって言われたら、やっぱりキツいよね。撤廃のために、血がにじむような努力をしたいと思うもの。

とにかく。当時は「生理」とか「月経」とか露骨に言わない風潮があったので「アンネ」は良く使われたが、使用者数が増え使用頻度が高まるにつれ「隠語」は「隠語」でなくなってしまう。まあ、隠語の宿命のようなものだろう。「アンネ」という言葉自体も次第に隠語ではなく、露骨な表現となり、結局死語の仲間入りをした。アンネ・フランクも卒業できて、胸をなでおろしていると思う。

ちなみに中学時代の友だちで「あんねー、あんねー」と呼び掛けるヤツがいて、私はよく「そういうことを人前で、大声で言うのはやめなさい」と叱っていた。

イカす

意味は「かっこいい」。当時すでに「死語硬直」が始まっていたが、1989年に始まった「アマチュアバンドのためのオーディション番組『三宅裕司のいかすバンド天国』で見事ゾンビ的復活を遂げた。

用法は「あのバンド、イカしてるよな」とか、「カノジョ、イカしてるよね」とか。

おそらく「(いい方向に)行かせている」からの変化。同様の「(いい方向に)行けている」から変化したと思われる「イケてる」はまだ用いられているのに、「イカす」が消えてしまった理由は、たぶんいい方向にイケてなかったからだろう。

【類義語】 トッポい

「いつ言った? 何時何分何十秒?」

ロケットの打ち上げじゃなんだから、そこまで厳密にならなくても……。と、当時から私は思っていた。今ツッコミを入れさせてもらうなら、こうなる。

おまえはデイトレーダーかよ!

~命

「~」の部分には、好きな女性や男性の名前を入れる。「真由美命」とか「コースケ命」とか。「命をかけるくらい大好き」くらいの意味

ちょっと不良っぽい言葉。

だけど大国主命を「だいこくしゅいのち」って読むと、旧中山道を『いちにちじゅうやまみち』って読んだ女子アナかよっ!」ってツッコまれるから、気をつけようね。

イマい

「今っぽい」の省略形。「現代的」「流行の選択を行く」的な意味

類義語の「ナウい」がダサいと言われてから、「イマい」という表現も使うようになったけど、これまたすぐに廃れた。

それって、イマいんじゃない?」と、わざとなまったようなイントネーションで言うなど、「ナウい」よりもさらに「ダサさの代表」的なとらわれ方をしたと思う。

【類義語】 ナウい

「今、何時?」「肥満児~太りすぎ~」

「3時5分過ぎ」などと、本当の時刻をまともに答える前に、このフレーズを必ず一発。……昔のガキンチョって、余るほど時間を持ってたんだね、今の子はみんな寝不足らしいけど。

♪意味不明~っ

文字通り「意味がわからない」という意味にもつかったが、「話がつまらない」とか「私はやりたくない」とか、とにかくなんでも用いられたまさに意味不明な万能語。たとえばこんな感じ。

先生 「では、今から抜き打ちテストをします」

生徒 「♪意味不明~っ!

意味、丸わかりだよ! 疑問の余地ゼロだよ! お前らの学力とか理解度をチェックするためにやるんだよ!

イモ

カッコ悪いこと、ダサいひと、田舎っぽいこと、またはそのような人を「イモ」と呼んだ。「芋」がダサくて田舎っぽいという認識があったのだね、当時。「さつまいも」と言えば「オナラ」が真っ先に連想された時期だし(えっ、私だけ?)。

そう言えば、洋菓子なのにさつまいもを使っている「スウィートポテト」なんて、「オシャレなんだかダサいんだかわからない」とかなり微妙な立場にあって、自我の確立に悩んでいたね、当時。「やきイモ」とか「乾燥イモ」とか、「明らかにイモけど、それでもいいじゃん」と開きなおれるやつらのことがうらやましかったんじゃないかな。

ちなみに「イモ」の地位向上に著しく貢献したのは、日本マクドナルドだと思う。一号店ができたのが1971年で、その後の繁栄はご存じの通り。ハンバーガーとともにフライドポテトも子どもたちに愛されるようになり、とうとうアニメ「クレヨンしんちゃん」のテーマソング(曲名は失念)で「♪ポテトは別腹~」と歌われるほどの大好物となった。名言だよね、「ポテトは別腹」。オーストラリアのマックではソフトクリームをディップみたいにつけてフライドポテト食べてるガキンチョ、結構みかけるし。

ただフライドポテトがイモの地位を向上させたのは確かだが、「じゃがいもは人気者、さつまいもはイモ」という風に、イモの世界を「格差社会」にしてしまった影響も否めない。

さて「イモ」の用法は、「弁当箱に焼きイモ一本入れてくるあたりが、アイツ、イモだよなあ」とか。あと、今や完全に焼きイモとか乾燥イモのことを下に見ているスイートポテトに対して、「お前さあ、エラソーにしても所詮、イモじゃん、実体は」と言葉のナイフをつきたてながら、フォークでオシャレに食べるのも結構快感だと思う。

どうでもいいけど、私が育った家庭では私を除く全員が、「乾燥イモ」が大好物だった。あと「葛餅」も。……「オレ、捨て子なのかな」と本気で悩んだ、あの頃。

イモねーちゃん

ダサい女性のこと。でも、完璧にキマっているモデルみたいな女の子よりも、少々ダサさを残す子に魅かれる〈イモねーちゃんフェチ〉って結構いるよね。

VSOP

「ヴイ・エス・オー・ピー」と発音する。もともとはブランデーの等級を表わす言葉(「very superior old pale」の略。「非常に優れ、古く、澄んだ」という意味)。そこから転じて、「ベリー・スペシャル・ワン・パターン」の略として用いられた。「超ありがち~」という意味

そう言えば、当時「ワンパターン」という言葉が「マンネリ」の代わりに、よく用いられた。たとえば「キミのアイディアは、いつもワンパターンだね」とか。もちろん、いい意味ではない。

しかしこのVSOP、今振り返るととっても「だから何?」な表現。たぶん、英語で「お返事ください」っていうのを「RSVP」(レスポンデ、シル・ヴ・プレの略)って書くのを見て、「カッコイイ」と思った人がいて、「よし、これをパクろう」と思ったんだろうね。「RSVP」のほうも、「なんでいきなりフランス語?」という疑問たっぷりの表現なんだけど。

江川る

わがままをごり押しすること。「怪物」と言われた江川卓投手が、プロ野球のドラフト制度の「空白の一日」の間隙を突いて、希望通り巨人軍に入団したことから。

この「空白の一日」、スポーツマンがしたから「ゴリ押し」と責められたが、推理小説家だったら「見事なトリック!」とほめられていたと思う。東野圭吾さんの代表作の一つがこれのトリックに近い。ネタバレになるから言えないけど。

その後、「桑田る」という言葉も生まれたが、これはそれほどよくつかわれなかった気がする。

エレックさんする

「商標+する」というパターンの造語で、「電子レンジで温める」の意味。同じパターンに「ゼロックスする」がある。

「エレックさん」というのは松下電器(現:パナソニック)の商標。そういう名前の電子レンジがあったのだね。ちなみになぜ「エレックさん」なのかは不明だが、「電子レンジ」→「エレクトリック・レンジ」→「エレクトリック」→「エレク」→「エレックさん」という発想ではないかと思われる。たぶん当時の松下電器の体質的なものを考えると。

「エレックさんする」は、まだ使う人がいる。「おい、冷たいからエレックさん、してくれるか?」とか。……おじいちゃん、それくらい自分でやれよっ!

「エレックさんする」とか「ゼロックスする」同様の、「商標+する」のパターンで他に代表的なものは、「ホッチキスする」。これは今でも使われるので死語ではない。ちなみに英語では一般名詞としての「ホッチキス」のことを“Hotchkiss”と呼ぶことはほとんどなく、“Stapler”が一般的。で、「ホッチキスする」という動詞は“Staple”。

個人的には一度、親しい仲間と集まって、「エレックさんごっこ」をしたい。全部、商標で言うのがルールのゲームだ。

「ああ、暑いんで霧ヶ峰しようかな?」

「おお、いいね。白くまくんしよう」

……かなり面倒臭そうだけだ。

【類義語】 チンする

【関連語】 ゼロックスする ラッタッタ

えんがちょ

汚いものを触ったり踏んだりしたこと、またはそれをしてしまった人。語源は諸説あるらしい。

具体的な用法は以下の通り。たとえば私が犬の落し物を誤って踏んでしまったとする。すると私は「えんがちょ」となる。この「えんがちょ」は鬼ごっこのように、誰かに触ることで交代することが可能(手でタッチするだけでよく、「落し物」を相手になすりつける必要はない)。つまり私が首尾よく、友人のA君を触れば、A君が「えんがちょ」となり、私はお役御免で無罪放免となる。

ただし、友人A君が手の中指を人差し指の上に重ねるというポーズをしておくと、これが免罪符となり、「えんがちょ」役を引き渡すことはできない。これを「えんがちょ、カギ閉めた!」という。かわいそうな私は、私が「えんがちょ」であることを知らない獲物を探して、勇者として一人旅に出る。隣のクラスにとか、ね。

当時、パスタか何か、イタリア料理食材のテレビCMで、この「えんがちょ、カギ閉めた!」のポーズで、「グラッチェルーミック!」と出演者が言うのがあった。で、私のまわり(東京都江戸川区第六葛西小学校)では、やがて「えんがちょ」遊びの場合にも、「グラッチェルーミック」という言い方が用いられるようになった。「グラッチェ」とはイタリア語の「ありがとう」だとわかるが、「ルーミック」とは? そして「えんがちょポーズ」のイタリアにおける意味は? ご存じの方、教えてほしい。

おニュー

丁寧さを出す接頭語の「お」+「英語」のパターン。「最新」とか「新品」の意味だけど、今や古過ぎる。用法としては、「あっ、その服、おニュー?」。

ちなみに友だちの新品のシューズを、わざとふんづける(いじめじゃなくて冗談で)のは日本だけでなく、オーストラリアでもやる。私が所属する中年サッカーチームでも、よく行われる。

……男って、どこでも、いつまで経っても、バカだね。

おフランス

「おニュー」同様、「お+英語」のパターン。「このドレス、おフランス製ざますの」とか。

「オシャレと言えばフランス」的な「フランス信仰」みたいなのがあったのだね、当時は。同じ先進国でも「おアメリカ」とか「お西ドイツ」は絶対に言わなかった。それとファッションブランドの質と量に関してはフランスに負けていないイタリアも、「おイタリア」とは表現されなかった。「お」はフランス専属だったのだ。

ただ、実際に上流階級が「おフランス」と言ったわけではなく、むしろ「上流階級の鼻もちならないオバサン」を表現するギャグで用いられた……と思う。「思う」っていうのは、なんてったって上流階級とのつきあいがないからね。

♪オマエの母ちゃん、出~べ~そ~

「出べそ」とは「へそがでていること」。で、このフレーズは子ども同士のケンカで、相手をののしるときに節をつけて言う。どんな節かわからない人は、近くの年長者に聞いてみてほしい。

しかしなぜこれが「ののしり」になっているのか、今考えると不思議。「出べそ」ってそれほど不都合なことはないし……。普段は隠していて見えないし。「♪オマエの母ちゃん、ぺちゃぱい」なら、ちょっとはダメージを与えられると思うけど……。または「♪オマエの母ちゃん、脇毛ボーボー」とか。あっ、「♪オマエの母ちゃん、ヒゲボーボー」もかなりのダメージかも……。

ということで、「♪オマエの母ちゃん、○○○」を大喜利的にやると、おもしろいかもしれない。間違えて「♪オマエの母ちゃん、八頭身~」とか「♪オマエの母ちゃん、ポン・キュッ・ポン~」とか褒めちゃうヤツが出てくるのも、まあ、ご愛嬌だね。

「お前はゴメンのゴも言えないのか!」「ゴメンのゴ!」

親と子の仲睦まじい会話。言えば数倍怒られるのがわかっていながら言ってしまうのが……やっぱりガキンチョの宿命ってやつ。

♪オヤジの頭はツンツルテン!

「ツンツルテン」とはハゲのこと。ハゲと言っても円形脱毛症程度ではない。かと言ってサンプラザ中野くんさん(←面倒だな、ちょっと。「さん」付けで呼ぶの)状態でなくてもよく、まあ、磯野波平さんレベルであれば、「ツンツルテン」という称号の有資格者と言える。

「オレの兄ちゃん、○○なんだぞ!」「オレの兄ちゃんなんて、△△なんだぞ!」

口げんかのときに用いるフレーズ。「○○」の部分には、相手がビビりそうな衝撃の真実を入れる。で、次の「△△」の部分には、さらにその上を行くものを入れて、相手を黙らそうとする。

たとえば「オレの兄ちゃん、六年生なんだぞ!」「オレの兄ちゃんなんて、中学生なんだぞ!」。……いかにも「虎の威を借る狐」でダサさ爆発、カメラのさくらや! 関係ないね。さくらやさん、ごめんなさい。私のポイントカード、没収してください。

「○○」も「△△」も、相手の戦意を喪失させるものでないと意味がない。たとえば「オレの兄ちゃん、肥満児なんだぞ!」vs「オレの兄ちゃんなんて、虚弱体質なんだぞ!」でも、「オレの父ちゃん、イボ痔なんだぞ!」vs「オレの父ちゃん、キレ痔なんだぞ」でも、「オレのじいちゃん、持病あるんだぞ!」vs「オレのじいちゃんなんて、寝たきりなんだぞ!」でもダメ。

しかし、女の子が「ワタシのお兄ちゃん、○○なのよ」と言っているのを聞いたことがないことから考えると、小学生時代から男のほうが依存心と帰属意識が高いんだろうね。大人になっても「ウチの会社」とか言っちゃうし。停年になったら、奥さんの濡れ落ち葉になっちゃうし。

その点、女の子は「♪やめてよしてさわらないで垢がつくから~ あなたなんて嫌いよ大嫌いよ~」だものの。最初から勝負はついているよね。特にわが家。……こんなこと書いたら、また叱られちゃうんだけどね。

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※ このページのいちばん下に【『死語辞典』のチョベリグな使い方】を記しました。そちらもぜひご覧ください。

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『死語辞典』のチョベリグな使い方

 

1) 1950年代から2000年代にかけての死語の「意味」「時代背景」ドンピシャリと解説。「用例」も極力ワンサカ載せます。

2) 画面上のほうのメニュー欄の「死語辞典」にカーソルを合わせると、年代ごとの死語がモロ見えになります

3) 画面右側の「検索機能(虫眼鏡マーク)」に知りたい死語を打ち込むと、バッチグーな答えが得られます。

4) 世代が違う方とのコミュニケーションギャップも、パーペキに埋められます。飲み会が「どっちらけ~」になることも避けられます。

5) 死語の解説は、管理人の独断により行っています。偏りは重々承知の助。どうぞ許してチョンマゲ! (間違いのご指摘はお待ちしております)

6) 「こんな死語もある」というご投稿もウハウハ大歓迎です(すべて反映するとは限りませんが)。なお、著作権は当ブログの管理人が持つものとします。

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※【愉快な死語辞典】は、2000年に設立された海外在住の日本人ライターの集団(カメラマン、コーディネーター、翻訳者なども含む)海外書き人クラブにより運営されています。詳しくはこちらをご覧ください。

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