【海外ライターに12の質問】⑯ ドイツ・レーゲンスブルク在住の吉村美佳さん

海外在住ライターの「仕事ぶり」だけでなく、「人となり」をご覧いただく【海外ライターに12の質問】。今回はドイツ・バイエルン州にある世界遺産都市レーゲンスブルク在住、吉村美佳さんの登場です。

【吉村美佳さんのプロフィール】

1972年鳥取県生まれ。明治大学経営学部卒、重工業の国際営業部で7年間勤務後ドイツへ移住。ドイツで生活に密着した身近なネタを中心にフリージャーナリストとしての道を少しずつ進みつつ、世界遺産都市レーゲンスブルクの公認ガイドとして、またピアノ講師としても活躍。家族はドイツ人の伴侶と3人の子供、2匹の猫と4羽の鶏。

 

1 これまでの略歴を教えてください。 

高校で1年間オーストラリアに留学。大学生、会社員時代には、6ヶ国語を勉強。世界のあちこちをバックパッカーとして旅行したり、東京で日本語教師のボランティアをしたりしながら、気ままな東京生活を楽しむ。2002年にドイツへ移住。

 

2 Youは何しにその国へ? 

憧れていた国際結婚でしたが、歳を重ねるとともに現実的になり、結婚するなら日本語で喧嘩ができる日本人がいい!と思ったその矢先、1人のドイツ人に出会いました。21世紀の最初の素敵な出会い、それはエクアドルのアマゾン流域から首都のキトに向かう長距離バスの中。私の2週間弱の短い旅の最終日でした。

重工業の国際本部でキャリアを目指していましたが、男社会の現実に将来が見えず、2年の長距離恋愛を経て、結婚前提にドイツへ渡りました。

 

3 ライターなどの仕事を始めたきっかけは? 

ドイツ移住直前、既にドイツに住んでいた見も知らない日本人とメールでやり取りを始めました。移住のための荷物のアドバイスなどを受け、それがとてもありがたく、私も同じように他の日本人を助けてあげたいと思うようになりました。

また、私の住むレーゲンスブルクは非常に素晴らしい街なのに、日本では知られていません。それならこの街の良さを人々に知ってもらいたいと思ったことも、ライターとして頑張ってみようと思った理由です。

 

4 ライター以外の仕事はしていますか? それはどんな? 

観光局公認の日本語ガイドをしています。

ライターとしての仕事は、観光ガイドとして必要な知識、勉強した知識の上に成り立つことも多いと思っています(勿論私がそういう分野での仕事を得意としているからなのですが)。

自宅でピアノのレッスンもしています。

ピアノのレッスンでは、教える以上にたくさん学ぶことができます。

音大卒の方、ピアノを本格的に勉強た先生には大変失礼だとは思いますが、自分の良さを生かしたやり方を見つけながらやっています。

生徒の1人で、集中力がなく非常におしゃべりな男の子がいました。最初は30分レッスンの2分程しかレッスンにならず苦労していましたが、それからもう5年。ピアノのレッスンが大好きで、一度もピアノのレッスンに行くのを嫌と思った事がない、と聞いた時は本当に嬉しかったです。今はその子も大きくなり、しっかり集中して頑張っています。継続は力なり。努力を惜しまず頑張ることで成果が見えてくる例をいくつも目の当たりにすると、自分にとっても励みになります。(その子の4歳年下の妹さんも、今では私の生徒です。)

 

5 世界一好きな場所はどこですか? 

世界の色々な所へ行きましたが、自宅が一番。「自分の帰る場所がある」というのは素晴らしい!

 

6 いちばん好きな小説はなんですか? 

仕事のため以外の本はあまり読まないのですが、読むなら伝記など、ノンフィクションが好きです。

日本語の中古本を、安く手にするチャンスがあれば、普通だったらまず読まないだろう、と思う本も積極的に手にとるようにします。

宮本輝さんの、レーゲンスブルクが登場する小説「ドナウの旅人」を読んだことがありますが、我が家の本棚にあと2冊、同作家さんの本がありました。この原稿を書いている現時点では、そのうちの1冊を読んでいます。

 

7 会ってみたい人は誰ですか? 

世界で活躍する、オーストラリア出身のジャズ演奏家ジェームス・モリソン氏。

私が16歳でオーストラリアに留学中、素晴らしい音楽家のミュージック•キャンプがあると勧められて参加しました。その時の指導者であったジェームス・モリソン氏は、私にトランペット人生で初めてのソロも与えてくれました。今でもそのメロディーは覚えています。

その後私のトランペット人生は波乱万丈。何度泣いたことか。そんな話をお酒でも飲みながら聞いてほしい。そして、彼が偉大な音楽家となるまでのお話も是非聞きたいです。

あとは、ドイツのメルケル首相にも会ってみたいですね。

今までもすごい人だとは思っていましたが、コロナの対応を見ていると、改めてそれを実感します。決断力がある、大切なことを大切と言える。体力もある。

もしメルケル首相に会えるなら、普段テレビで受ける印象と違った部分が見えるような話を聞きたいです。

 

8 趣味や余暇の過ごし方を教えてください。 

若い時は、複数の外国語を習得することに躍起になっていました。そして、その言葉を用いて、現地の人と会話をする。それが私の楽しみでした。多少なりとも使えていた韓国語、スペイン語、シンハラ語(スリランカ)も、しばらく勉強しないと喪失しますし、得意にしていた英語も、ドイツ語を取得するのに対して、次第に劣っていきました。

楽器が大好きで、演奏することは私にとっての贅沢。

楽器

肩の力を抜いて、気分が向いた時に、好きな楽器を好きなだけすることにしています。(なぜなら、浮気性でたくさん学んだ語学、韓国語やスペイン語、シンハラ語(スリランカ)など多少話せていた言葉も、得意だった英語でさえもドイツ語に押されて失ってしまったのです。)

ここ最近では、ピアノ、トランペットの他は、フルート、ギター、ウクレレが楽しいです。

今の私にとっての最高の贅沢は、ピアノで、ベートーヴェンやドビュッシーを弾くこと。ジャズが好きなので、トランペットはビッグバンドで演奏するのが一番楽しいですが、地元で教会音楽もやっています(2021年現在コロナの影響でグループでの活動は停止中です)。

オーケストラ

毎朝、美味しいカプチーノを飲んだ後には、観葉植物のお手入れや水やりに時間を費やします。植物がどんどん増えるので、毎日奪われる時間が多いのですが、緑がないと落ち着きません。子供の時から周りには観葉植物がたくさんあったからだと思います。

夏の間、我が家のベランダは、種から育てたトマトがぎっしり育ち、朝顔のカーテンならぬ、トマトのカーテンが出来ます。

そして、極めつけは、養鶏。

新鮮な生卵で卵かけご飯を食べたい!という子供の願いで飼い始めたニワトリも、我が家に来てから2年目。世話は大変ですが、学ぶことが本当にたくさんあります。知らなくても全く困らないことばかりですが、とても素晴らしい経験を積んでいます。卵をいただく有難みが本当によく分かります。

 

9 仕事場はどんな感じですか? 

今現在は、居間の隅っこにある家族共有パソコンで、原稿を書いています。

もう数年待てば、上の子が一人暮らしをするでしょうから、自分の書斎が持てることでしょう。自分用の大きな本棚と、自分専用のパソコンを持つことが夢です。

 

10 使っているSNSは何ですか? いつから? 

Line、WhatsApp。やっとスマートフォンに切り替えた2015年から使っています。FacebookやInstagramも一応アカウントはありますが、使っていません。

 

11 生まれ変わったら何になりたいですか?(職業でも動物でもモノでも) 

生まれ変わりたくないです。

 

12 最後に一言! 

ドイツは人間らしく生活できる国だと思います。日本人とドイツ人は勤勉で、共通点も多いとは言いますが、違う点も多く、最初はカルチャーショックの連続でした。

ここレーゲンスブルクについては、私に聞いてください。

郷土料理、バイエルン州のビールなどを始めとする食文化も得意です。

ドイツに関心のある人が、更に関心を深める情報を提供したいです。

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