【アルゼンチン在住ライター直伝】アルゼンチンに住んで良かったと思う5つの理由

マテ茶

皆さんはアルゼンチンと聞いて何を連想しますか? ”南米のパリ”と呼ばれる首都ブエノスアイレス、情熱のタンゴ、美味しいワインと牛肉、そしてマラドーナやメッシに代表されるサッカーでしょうか。でも住むのにもとても素敵な場所なのです。

こんにちは。海外書き人クラブ新会員、アルゼンチン在住のAmandaです。

地球の反対側にある、日本から最も遠い国の一つであるアルゼンチンに引っ越して早9年。今日は有名どころのアルゼンチン情報ではなく、暮らしていてしみじみいいなあと思うアルゼンチンの住みやすさや、アルゼンチン人の特徴をご紹介します。

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1 個性を大事にする移民の国の心地良さ

アルゼンチンの子どもたち

アルゼンチンは世界第8位の国土面積をもつ広大な国ですが、人口は非常に少ないため、あらゆる国から移民を受け入れてきた多民族国家です。国民の97%がヨーロッパ系ですが、見た目も育った家庭の文化も様々です。

ルーツが多様ということは、ぱっと見だけでは誰がアルゼンチン人かわからないということでもあり、この国で暮らし始めた当初からガイジンへの好奇の視線に晒されたり、観光客狙いのぼったくりに遭うこともなく、すっと土地に溶け込める心地良さを感じました。

また、それぞれ”違う”ことが当たり前な多民族社会の特徴として、アルゼンチン人は多様性や個性に対してとても寛容です。日本では空気が読めないと批判を受けたりしますが、ここでは誰もが思うように行動し、多少足並みを乱す人がいても「ああいう人だからしょうがない」と周囲がフォローしたり、大して気にも止めず流してくれたり。見た目に関しても、モヒカンの公務員やタトゥーのある銀行員がいるなどあまり縛りがありません。

決まった型を押し付けず、無理を強いることがないアルゼンチンの自由な空気は、自然体で「自分らしくいること」を後押ししてくれる気がします。

 

2 日本の食材も文化も身近にある親日国家

ブエノスアイレスの太鼓橋

こんなに日本から遠い国でも、現在約3万人の日系人と在留邦人が暮らしているのは、アルゼンチンが19世紀以降に多くの日本人を移民として受け入れてくれたからです。その日系移民の方たちが100年以上に渡って真面目に働き、勝ち得た信頼のおかげで、アルゼンチン人の日本人に対する好感度はとても高いと言われています。

第2次世界大戦では中立を宣言し、戦時中も日系移民への迫害をせず、敗戦後の日本に多くの救援物資を送ってくれた親日国家としても有名です。

日系移民の方たちが多く住んでいるおかげで、ブエノスアイレスには日本食材店もあり、品数も豊富で便利です。日本文化に興味を持つアルゼンチン人も多く、特に首都で毎年12月に行われる沖縄祭りや、首都近郊の町ラ・プラタで毎年1月に催される南米最大の盆踊りは現地の人たちに愛されていて、全国各地から訪れる見物客で賑わいます。遠い南米に根付いた日本文化を目すると、新しい角度から祖国を見られるのでとても新鮮で、改めて日本人としての誇りも感じます。

ちなみに、赤い太鼓橋は首都ブエノスアイレスにある日本庭園のシンボルです

 

3 教育と医療は国民の権利、という考え方

アルゼンチンの教室の様子

アルゼンチンには旅行者でも無料でかかれる公共医療が充実しています。私もムスメを授かった時はまだツーリストビザしか持っていなかったため、妊娠期間中のフォローから出産まで無料の公共医療機関にお世話になりました。中南米の他の国では公共医療サービスの質が低いことが多い中、アルゼンチンの場合は私立以上にレベルが高いと言われ、一流の名医も名を連ねるため、周辺国からも難病を抱えた患者が訪れます。

教育に関してもアルゼンチンの識字率は97%で、中南米ではキューバ、ウルグアイに次いで高く、初等教育在学率もほぼ100%です。公立学校は小中高共に無料で、貧困地区の学校では無料の朝食も提供されるなど、社会面のサポートもあります。

国立大学も無料で、しかも無試験。誰にでも門戸が開かれているので近隣諸国からも学生がやって来ますが、内容はかなりハイレベルで、卒業できる人はわずか20〜30%と言われています。チャンスは平等に与えられるけれど、本気で勉強しないと学位は取れない。個人的に、高等教育機関のあり方として深く納得ができます。

こうした手厚い社会制度の背景には、「教育と医療は国民の権利」という崇高な思想があります。もっとも、恒常的に財政難でインフレ率も高く、2000年にはデフォルトにまで陥っている国なので、全てが上手くいっているとはとても言えませんが、社会格差の大きい国でこうした精神が根付いていることは重要だし、立派だと思います。

 

4 子供、障害児者、妊婦、高齢者に優しい社会

アルゼンチンの建物

社会的に助けが必要な人たちに対して誰もが優しい。そんな当たり前のことが今の日本ではあまり当たり前ではなくなっているように思う昨今、この国の人たちの日常的なSolidalidad(連帯感)を目の当たりにすると心がぽっと暖かくなります。

私は妊娠中にバスに乗って席を譲ってもらえなかったことは一度もありませでしたし、混んでいて赤ちゃん連れのお母さんに乗客が気づかなければ、バスの運転手さんが大声で「席を譲ってあげて!」と声かけしてくれます。

高齢者を見れば大勢の人が一斉に席を譲ろうと立ち上がるし、車内で赤ちゃんがグズれば近くの人たちが率先してあやしてくれます。道端では視覚障害者に肩を貸して道を渡らせてあげる人をよく目にしますし、そうした”助け合い”がごく当たり前の日常的な光景であることにほっとします。

いざ自分に何かあってもすぐに周囲の人に助けを求められると言う安心感があること、人と人との垣根が低いことは、社会の空気をリラックスさせてくれます。「人に迷惑をかけない」という日本の教えとは正反対の「お互いに迷惑かけてなんぼ」というのんびりした発想が価値観の根底に流れていることが、アルゼンチンだけでなくラテンアメリカ全域の良いところだとよく感じます。

 

5 マテ茶文化が生む人の輪

マテ茶

アルゼンチン人に欠かせないものと言えばマテ茶です。最近では日本でも体に良い飲み物として注目を集めていますが、単なるお茶の一種というだけでなく、”マテ茶を飲む”という行為はアルゼンチン文化の一端を担う大切な習慣となっています。

マテ茶を飲むには魔法瓶、お湯、マテと呼ばれる容器、ボンビージャと言うストロー、そしてマテの茶葉が必要です。アルゼンチン人はこのマテ茶用具一式を手に、自宅、職場、公園、車の中、病院、道端などあらゆる場所でマテ茶を飲みます。

週末になれば、公園の芝生に古いシーツなどを広げてくつろぎ、家族や友達や恋人とゴロゴロしながら、マテ茶を回し飲みをする大勢のアルゼンチン人を目にすることでしょう。

マテ茶が大事な文化だと思うのは、この”回し飲み”ゆえです。ボンビージャにはみんなが口をつけるので、衛生的に抵抗のある日本人もいるでしょうが、不思議なもので回ってくるマテを受け取るたびに、グループの輪にいる楽しさや連帯感を感じます。それが正にマテの醍醐味なのです。

一度私の娘が集中治療室に入った時、待合室にいた親御さんの一人がマテ茶を用意して回し飲み始まり、そのおかげで緊迫した部屋の雰囲気が一気に和んで、お互いを気遣う優しい空気が生まれました。多様な民族が共存する”移民の国”に根付いたマテ茶は、実は人々の輪を育む奥の深い文化なのです。

 

最後に

アルゼンチン人はヨーロッパ人気取りでいけ好かないと、中南米では嫌われることが多いですが、実際に暮らしてみると意外に飾り気なく親切で、多少辛口でも必ず助けてくれることが分かります。私はこれまでエルサルバドル、メキシコ、ボリビアで暮らしてきましたが、アルゼンチン人はラテンアメリカの中でもかなりの確率で約束や時間を守ってくれる稀有な人達でもあります。

国としては飲料水など天然資源が豊富で食料自給率も高く、災害も少なく紛争もないため、暮らしやすい条件が比較的揃っていると言えます。また世界3大滝の一つであるイグアスの滝やペリート・モレノ氷河、世界最南端の街ウシュワイアがある観光大国でもあります。日本からは2日間もかかる遠い道のりではありますが、魅力満載のこの国へ是非一度いらしてみてください。

【文・Amanda

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