【柳沢有紀夫の視点】「世界一住みやすい都市」にブリスベンを推す7つの理由

ブリスベン中心の夜景

いつかは海外で暮らしたい」と思っているあなた。オーストラリアの亜熱帯都市ブリスベンがオススメです。

こんにちは。海外書き人クラブ会員、ブリスベン在住17年の柳沢有紀夫です。今日はブリスベンの住みやすさについて語ってみたいと思います。タイトルにあるとおり、私は「世界一住みやすい都市」といっても過言ではないと思っています。

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1 半袖短パンで過ごせる時期が長い
昨日公開した記事「世界一住みやすい都市ベスト10」2つを比較してみるで紹介した二つの「世界一住みやすい都市」調査に、私が首をひねる理由がこれなんです。もう一度都市名を列挙してみましょう。

「Eeconomist Intelligence Unit」 2016版

  • 10位 ハンブルグ(ドイツ)
  • 9位 ヘルシンキ(フィンランド)
  • 8位 オークランド(ニュージーランド)
  • 7位 パース(オーストラリア)
  • 同率5位 アデレード(オーストラリア)
  • 同率5位 カルガリー(カナダ)
  • 4位 トロント(デンマーク)
  • 3位 バンクーバー(カナダ)
  • 2位 ウィーン(オーストリア)
  • 1位 メルボルン(オーストラリア)

「MONOCLE」 2016年版

  • 10位 ストックホルム(スウェーデン)
  • 9位 京都(日本)
  • 8位 シドニー(オーストラリア)
  • 7位 福岡(日本)
  • 6位 メルボルン(オーストラリア)
  • 5位 ミュンヘン(ドイツ)
  • 4位 コペンハーゲン(デンマーク)
  • 3位 ウィーン(オーストリア)
  • 2位 ベルリン(ドイツ)
  • 1位 東京(日本)

一見して「うーん。そこは冬、寒くないですか?」という都市が並んでいるのがおわかりいただけると思います。もちろん「寒いのが好き」とか「冬は重ね着ファッションが楽しめる」とおっしゃる方もいることは理解していますが。
そして亜熱帯都市ブリスベンの一番の魅力は気候が温暖なこと!
「いやいや。亜熱帯だと温暖っていうより、暑いでしょ?」という声も聞こえてきますが、じつは意外や意外そんなことはないのです。データをご覧いただきますね。
いつも画像を提供してもらっている「クイーンズランド州政府観光局」(ブリスベンはこのクイーンズランド州の州都です)が、こんな数字を発表しています。数字はそれぞれ平均最低気温と平均最高気温です。
WEATHER LIKE IN BRISBANE

  • 春(9~11月) 15 – 25°C
    夏(12~2月) 21 – 29.8°C
    秋(3~5月) 15 – 25°C
    冬(6~8月) 11 – 21°C

特に注目していただきたいのが、「夏」の「最低気温」です。「21度」! 梅雨明けから8月末まで、1日の最低気温が25度以上のいわゆる「熱帯夜」が連日続く東京や大阪よりもずっとすずしいです。
真夏でもだいたい5時くらいから気温26~27度くらいになって、西日の当たらない場所なら夕涼みに最適! いや、むしろ裸足で半袖だと肌寒いくらいに感じることもあります。
もちろん夜はエアコン不要です。「ああ、窓を開けて寝れば涼しいんだね」と思われるかもしれませんが、それも間違い。明け方の気温が21度ですから、窓なんか開けていたら風邪をひきますよ。逆にいえばそのくらいすずしいのです。
上記の数字をご覧いただければわかるとおり、亜熱帯らしく冬もあたたかいですが、さすがに長袖かつ羽織るものが必要です。半袖短パンで過ごせるのはその日の気候にもよりますが、10月~4月の半年くらいです。

 

2 英語圏

「そう言われても英語なんて話せないしなあ」という方もいますが、そうでしょうか? 流暢話す人、意思の疎通はできる人、少し話せる人、あまり話せない人と差はありますが、「英語は日本語の次にあなたが話せる言葉」ではないでしょうか。英語圏以外に住んでいるという場合を除いて、おそらく99パーセントの日本人がこれにあたると思います。
あなたはカタコトしか英語が話せないのではありません。カタコトの英語が話せるんです。
たとえばABCという名前のホテルに帰りたい場合。”ABC hotel. Where?”とか”ABC hotel, please.”でもなんとなく通じるものです。知り合った友だちと来週月曜日2時からテニスの約束をする場合でも、”Next Monday. 2 o’clock. tennis”でも通じます。
逆にこれらの内容を英語以外の言葉を伝えようと思ったら頭を抱えてしまうという人がほとんどではないでしょうか。
街の看板もかなり読めるはずです。これが英語以外の言葉、特にアルファベットや中国語(漢字)以外の言葉ともう絶望的ですよね。
ということで英語圏というのは、日本人にとっても「住みやすい都市」の大きな条件だと思います。

 

3 家が広い!
公的な資料は見つけられなかったのでが、不動産会社などサイトによると、市の中心部を除いた住宅地や郊外では、一軒家の敷地面積は平均600平方メートルくらいのようです。わが家は市の中心部から直線距離で8キロくらいのところにありますが、一軒家の敷地の条件は最低400平方メートルくらいです。当然延床面積も広く200平方メートルくらい
こちらで「アパートメント」と呼ばれるマンションの場合、少し狭くはなりますが、それでも東京や大阪などと比べると一般的にかなり広いです。

 

4 凶悪犯罪が少ない
世界214の国や地域の殺人発生率(10万人あたりの発生件数)を高い順に並べたデータによると、日本は0.31で207位。一方オーストラリアは1.01で174位。「日本の3倍以上もあるじゃないか!」ともいえますが……。
怪しい場所に近づかないとか夜ひとりで歩かないといった常識的な行動をとっていれば、危険な目に遭う可能性はそれほど高いとはいえない思います。
ちなみに銃の所持がほぼ自由なアメリカは意外なことに、ほぼ真ん中の105位で3.86人。日本の13倍ほどです。
資料: GLOBAL NOTE 出典・参照: UNODC(United Nations Office on Drugs and Crime)

 

5 ちょうどいい大きさの100万都市
学校はもちろん大学や大病院など必要最低限のものはすべてある。ブリスベンを本拠地としているプロスポーツチームもラクビーやサッカーなど、いくつかあります。

 

6 庭も公園も学校のグラウンドも「芝生」!
これはオーストラリアに来て驚いたことのひとつ。日本だとサッカー部に入っていても土の校庭で練習して試合は芝生といったことも普通ですが、オーストラリアでは練習から芝生です。また日本の土のグラウンドだと雨の日に使うとあとで凸凹になるという理由でグラウンドは閉鎖されますが、オーストラリアではよほどの大雨が続いて芝生の上にまでぬかるみができるようにならない限りは使用可能です。
まあ、子どもはまだしも、こんなことを「住みやすい都市」の基準にするのは、いまだにアマチュアチームでプレーするサッカー中年の私くらいかもしれませんが……。
あっ、芝生といえばゴルフコースがそこらにあります。住宅街の中とか。車で10分以内のところにゴルフコースがない家はほとんどないと思います。わがやからも2ヵ所行けますね。

 

7 それなりに山もある

これも思いっきり趣味の世界なのであっさりした説明にしておきますが、地理の時間にならった「大分水嶺山脈」というのが走っています。しかも直径60キロほどの巨大な火口跡があり、まわりの山々では「両側断崖絶壁」みたいなスリリングが体験もできます。日本の山々のように鎖場とか階段とかつくってくれていないですし。
ただ高さは1,000メートル前後のところがほとんどなので、どちらかというと秋冬のスポーツです。

 

逆に足りないもの
いいところばかりを告げるのもなんなので、ブリスベンに足りないものも挙げましょう。
スペシャルイベントの類は、人口2500万人ほどの国の第3の都市なのでほとんどありません。F1グランプリもテニスの全豪オープンもメルボルン開催です。海外の有名ミュージシャンのコンサートは、シドニーとメルボルンだけということもあります。きゃりーぱみゅばみゅがオーストラリア公演をやっても素通りです。なぜか板野友美さんはシドニーとブリスベンのクラブでライブをしましたけど。
だからそういうスペシャルイベントに参加することを重視する若い世代にとっては、ちょっと不満があるかもしれません。
以上、「世界一住みやすい都市にブリスベンを推したい7つの理由」でした。
もちろん今回の記事は私個人の意見です。ただ私の知人でも商社などで赴任して、任期が切れて帰任命令が出たときに会社をやめてブリスベンで職探し。そのままこちらで住むことに決めた人が何人もいますから、あながち独善的に意見とは言えないと思います。
ただし! やっぱり「住めば都」なところはありますよね。それから「あたたかいのが苦手な私は一年中涼しいほうがいい」という方もいると思います。「わが街こそが『世界一住みやすい都市』だ」と思われる方、ぜひご寄稿いただければ幸いです。
関連記事として

あたりもぜひご覧いただければ幸いです。

【文:海外書き人クラブ 柳沢有紀夫】

(「海外在住ライターを使ってみたい」と思われている方。「海外在住ライターになりたいと思われている方。耳寄りな情報があります。ぜひこのページの下のほうまでご覧ください)



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